人は拾った幼神を保護出来るか? その4/神と渾沌との接触
「……ト……ダアト……」
力を失いただの幼女と化したダアトが、遊斗によって拾われた日の夜……ダアトは夢の中でフードを被った何者かに手招きされていた。
「……あなたは誰なのかしら?」
「我が名はナラトーフ……宇宙の中心に座するアザトホースの言葉を告げる者なり」
「アザトホース……!」
アザトホースという単語を聞いた瞬間、ダアトはとっさに身構えていた。
「アザトホースは云った。『我が身じろぎによって起こった異変によってふたつの世界が繋がった。世界の繋がりは不安定故にいつ世界のバランスが崩れるか分からない。故に滅びをかわすにはダアトが神の力を取り戻して世界を切り離すほか無い。ただ、力を取り戻すには他の同格の神を滅する他無い。』……との事だ」
「………………」
それを聞き、ダアトは考えを巡らした……世界とイズモ、取るならどちらか……神としてどちらが正しいか、本来傍観者であるべき神としてはどうするべきか。それ以前に……ナラトーフは信用に値する者か。
「迷っているようだな……ああ、1つ言いそびれていたのだが……世界が繋がった事件の元凶はアザトホースであるが、原因はイズモだ」
その言葉を聞き、ダアトは確信した……
こいつ、まったくもって信用出来ないわね……
ダアトはかつて自身がルシフェルにされたように、しかし表面上さえ従う行動をとるハズもなく、面従腹背の態度をとる事にした。
「分かったわ……そこまで言われれば、神としてとるべき行動は1つね……」
あえて答えを言わずに、ナラトーフへと応えたダアト……ナラトーフは納得したのか、最後に一言だけ告げた。
「分かれば良いのだ、ダアト……」
ファンファンファンファンファンファンファンファンファンファンファンファン
「やかましいチェ! 今何時やと思っとるんやコラ!」
665号室の地下室にて……うたた寝をしていた魔女先輩とニャルラトホテプがアラームによって半ば強制的に起こされた。
「ん……アラーム? ……もしかして他のニャルラトホテプ!? しかもこの反応は……! コードNAM!」
「ん〜? namdaedぉ〜? 誰やねんこいつ?」
「ぼくが知る中では最悪のニャルラトホテプだよ……預言者を唆したぼくなんか比べ物にならないほど極悪なニャルラトホテプ、それが『禁誘屍人』……!」
ギャグメインにするつもりでしたが……まあ、いつもの和久名ですね、すみません




