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淫魔の事情と占精の事情

アリスちゃんとイアリちゃん!最強のロリータヒロイン決戦!

真理「よくないなぁ、こういうのは……」

「ハニーどいて!」

「おにぃちゃんどいて!」

「「そいつ○せない!」」

「2人とも落ち着いてよ!」

 うん、どうしてこうなった、色々と……

 修学旅行から数日経ったある休日の事……エキドナさんと出掛けたミラさん……イズモ君さんと一緒にどこかに行った真理ちゃん……そして生徒会のお仕事( 変態ユウ 君の後始末の可能性もある)によって不在の中、色々あって留守番を頼まれた僕だけど……

 ついさっき、たまたま遊びに(そんな気がする。多分する)来たアリスちゃんとイアリちゃんが鉢合わせした結果、こんな修羅場になった。

 ……本当にどうしてこうなった……

「おにぃちゃんの隣はアリスの特等席なのっ、だからあなたはジャマなのっ!」

「ハニーの隣はイアリのものですわ! あなたの場所ではないのですわ!」

「だから落ち着いてってば!」

 僕を挟んで睨み合う少女2人に、正直なところ少し辟易していた。

 ミクヤさんに聞いたところでは同世代なのだから、戦わずに分かり合おうとすれば良いのに。

 まあ、そんなささやかな願いはこの子達には聞き入れて貰えないのだろうが。

「ふしゃー!」

「がおーっ!」

「2人ともどうしてそんな事になったの!?」

 ネコのように威嚇するアリスちゃんとクマのように威嚇するイアリちゃん……可愛いのだけれど、キャットファイトは正直勘弁願いたかった。

 ところで、修学旅行の日の夜に2人揃って僕の膝で眠っていたこの子達は幻だったのだろうか?

「……ッフフフ、イアリにはアリスに無いものがあるのですわ。幼いクイーンサキュバスのあなたにあって成熟期のイアリにはあるものが勝利の鍵ですわっ!」

「はっ! ……ぐぬぬ……!」

「あのねーイアリちゃん……僕は少なくともイアリちゃんが幼い限りは絶対に屈しないからね?」

 イエスロリータノータッチとは素晴らしい言葉だ。ロリコンは素晴らしいとは言えないが。

 ……ってあれ、イアリちゃんの言葉に聞き捨てならない一言が混じった気が……

「…………イアリちゃんって、クイーンハニホーの中では大人だったりするの?」

「ですわ〜!」

 …………イアリちゃんが大人とは、凄い違和感だ。

 『昨今のエロゲにおけるこの作品の登場人物は全員18歳以上です』という表記(ラト談)や、変態発言をしない変態ユウ君(色々あって、ほんの数時間だけだが変態ユウ君が真人間と化した。先輩とラトの「むしろ気持ち悪い」という言葉が全てを物語っていた。本当に嫌な事件だった)、弱くないスライム(真理ちゃんを除く)エトセトラエトセトラ……

 それらを遥かに越えた違和感の大きさだ。この見た目と中身で実年齢は大人はちょっと……CEROが熱くなっちゃうじゃないか。

「……そういえば、2人とも何で僕を」

「かあさまからおそわった……しきたり?」

「占いですわ!」

「…………一応聞くけど、2人ともちゃんと自分の意思で」

「ちゃんと決めたの……(のですわ)!」

 それなら良かった良かった……っておいィ? 何も解決していないじゃないかな。

「イアリもハニーも、そしてオマケのアリスも、みんなみんな運命の奴隷なのですわ。定められた運命によって行動させられる奴隷なのですわ」

 イアリちゃんが結構良いけど聞いたことがある言葉を、アリスちゃんでは太刀打ち出来ないような大きな胸を張りながら言った。

「いいことばなの」

「まあ、感動的……かな」

 2人して背後から近付いてきた気配を察知し、諦めながら言った。

「でも無意味ですのよ、ユート!」

 この後無茶苦茶ガタガタ震えてた。


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