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人は深青姫をプロデュース出来るか?

アイドルマスター ラヴクラフトガールズ(まずはショゴス、クティーラ、シュブ=ニグラスの3人から1人どうぞ)

「……ろ…………きろ……」

 微睡みの中、僕を呼ぶ声が聞こえてきた……誰だろう。僕を呼ぶこの少女は……

「起きんか! この大バカ者が!」

 思いっきり踏みつけられた。

「…………? ここはどこ……? 君は誰?」

 目が覚めると、緑色の髪の少女が僕の腹部を踏みつけながら僕を見下していた。

 というか……確か僕は海でおぼれかけたのに……なんでいつの間にか女の子の部屋に居るのだろうか?

「ふん! ホースとマインの頼みで貴様を助けたのじゃが、まさかこれほどの大バカ者じゃったか」

「…………?」

「ここはルクイエ、間違ってもルルイエではないぞ? あくまでも日本海の拠点じゃからの」

「…………?」

 この少女の髪を良く良く見れば、タコのように8房に分かれていた。どうやらタコに関するモン娘みたいだ。

「わらわはクティーラ、母上の命で日本をクトゥルフ教の国にするつもりで来たのじゃが……おぬし、日本人じゃな?」

「うん、一応」

「……ならば愚痴を聞け……何故に日本人はすべてを萌えに変換するのじゃ! わらわ達が如何に真面目にやろうとも奴らはわらわを愛でるしかしないのじゃ! わらわはこれでも数百年を(大半を眠りながら)生きた大邪神クティーラじゃぞ! 子供ではないのじゃぞ!」

「は、はは……」

「笑い事ではないのじゃ!」

 いや、今のは苦笑い以外にどうしろというのだろうか……?

「おいおぬし、ユートじゃったか? ……わらわは日本人に対して立腹じゃ。なにい提案はないか? 半分以上人間の貴様にはあまり期待はしておらんが、提案があるというのなら遠慮せずに言ってみるがよい」

 何か良い案を言えと言われてもな……うん、なかなかに無茶な事を言うなぁこの子は……

「うーん…………いっそのことアイドル、なんてどうかな?」

「わらわがアイドルじゃと?」

「…………やっぱりダメ?」

 流石にプライドの塊みたいなクティーラちゃんが、こんな提案をのむわけが……

「有りじゃな。目から鱗じゃ……よし、ちと待っておれ。弟を呼んでくるのじゃ」

「え、弟……?」

 クティーラちゃんの弟……クティーラちゃん以上の問題児なのか、もしくはクティーラちゃんにイジられる若苦労人なのか……

「ちとホースの相手をしてもらっておるのじゃ。わらわに似て可愛い弟じゃぞ?」

「誰が『可愛い弟』だよアネキ!」

 ノック無しで部屋に突入してきたのは、どことなくクティーラちゃんに似た少年だった。

「おおシュリット、丁度良い所に来たのじゃ。母上の為にわらわと一緒にアイドルをやろうぞ」

「お! こ! と! わ! り! だぁぁぁぁぁ! ふざけんなよアネキ! 何をどう間違ったらオレがアネキと一緒にアイドルやるっつー話になんだよ! つまり女装しろって事だろ!?」

「フッフッフ、シュリットよ……規模は違うとはいえ、父上も通った道じゃぞ? ……まあ、父上は一時的に女になった上に、完全に身内だけの出来事じゃったらしいがの」

「……アネキ!? オヤジもやったって本当か!?」

 あ、シュリット君、あっさり騙されてる……もう橘さんもかくやというレベルで騙されてる……

「本当じゃぞシュリット……おぬしが父上を超えたいというのなら、わらわと」

「やるやる! アネキとってのがちょっとシャクだが、やってやるよ! オレの辞書に不可能の文字はねぇ!」

 ああ、シュリット君……完全に騙されちゃった……

「よし、ならば特訓じゃ! ホースとマインを呼べぃ!」

 ……こうして、僕の助言によって海神&人魚ユニット、『ルルイエ・ルリ・エイ』が生まれてしまったのだった……なんだかんだでシーホースさんとシーマインちゃんを巻き込んで……


クティーラちゃんがこの作品でヒロインになる予定は一切ありません。(一応変態さんと一緒に許(略))

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