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人魔の間の暗雲

(堕)ミーミル「シリアスはぶっ壊すものなのデス」

 男は舌打ちをした……

 確実にいけると踏んだハズが狙った標的を殺せずにどこかに逃げられたのだ……

 だが男は再びのチャンスを待った……いくら人魚といえども、カナヅチの男と一緒に数十分も潜っていられるハズがない。そう読み、再びのチャンスを待った……

 だがしかし、男に対して微笑んだのは幸運の女神などではなく……悪を斬る天使であった……

「みぃーつけた……デス」

 男の背後にボウガンを構えたミーミルが、恋のキューピットなどでは決してない、狩猟民族のようなオーラを纏って立っていた……

「な……貴様、天使……?」

「暗殺者崩れの悪人風情が気軽に『ミーミルちゃんマジ天使』などと口にして……良いと思っているのデスか! このコルコ14!」

 そんな意味の分からない事を言い放ち、ミーミルは男の持つライフルの急所に向けてボウガンを放った……

「ミーが許せない奴は3タイプいるのデス……まず1つは人殺しをしたもしくはしようとした『悪人』……2つ目は自らの意志で堕天した堕天使……そして3つ目は卑怯な遠距離タイプなのデス!」

 理不尽極まりない事を言い放ち、茫然としていた男の意識をひと蹴りで刈り取った……


「そして4つ目はミーの修学旅行という貴重な休日の邪魔をする男共なのデス!」

「んな言い方はねぇだろ、コラ」

 静かにツッコむは次期魔王候補のガイギンガ。

 いつもの3人こと次期魔王と愉快な四天王(ただし次期魔王を含めて暫定ですら4人しか決まっていない上、この場にはガイギンガ、ユラ、サマエルの3人しか居ないのだが)は無言で頷き合い、男を縛り上げた。

「ミーミルもユラもサマエルもお疲れちゃん、後はバカップルに任せ」

「バカップルではないのであります」

 ガイギンガの後頭部にチョップを打ちながら、バカップルの片割れことメタトロンが言った。

「グギャァァ……痛いなコンチクショウ……!」

 地面を転げながら悶絶するガイギンガ……そしてそんなガイギンガを冷凍イカ並みに冷たい目で見るミーミルとを交互に見て、メタトロンは口を開いた。

「今回の事はミーミル殿の手柄としてイズモ殿に伝えておくでありますから、ミーミル殿……機嫌を直すのであります」

「…………ィヘヘ〜ミーの手柄で良いのデスか〜?」

 一歩間違えば顔芸と言えるくらいに顔をほころばせ、ミーミルがメタトロンに問いかけた。

「殴りたいこの笑顔☆」

「…………ええ、まあ……(責任をミーミル殿に押し付けるという意味でありますがな)」



「あれ……? メタトロンの方は成功したし、ラトちゃんからの連絡で大事には至っていないハズなんだけど……?」

 一方その頃、マコトの方は岩場を探索していた……遊斗とシーホースの2人を保護するためだ……

「…………あれ?」

 岩場を探索中、マコトは遊斗のスマホを発見した……

「遊斗君が……何かの拍子で落とした……? とすると…………」

 彼は、何かに導かれるように、荷物を岩場にまとめて置き、海へと飛び込んだ……


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