人は亡蛇を退治出来るか?
今年中にガラガル家編を終わらせる!それが俺のかっとビングだ!
ラト「ところで、修学旅行の話はどうなったんだい?」
分かってる。けど今はそこは大切じゃないんだ。重要じゃあない。
ミラさんのお世話を一旦魔女先輩とその助手2人(ラトとは面識があったらしく、強引に先輩が助手にした)に任せて真理ちゃんを呼びに向かっていると、大蛇の這うような音が聞こえた……
エキドナさんでも来たのかなと振り返ろうとした途端、突如首を縛られて持ち上げられた……
咄嗟でかつ首を締め上げられ声もでない僕をあざ笑うかのように、そいつはギリギリと強く締めてきた……
「…………!」
……必死に解こうとするも、手に力がこもらなず、一瞬死を覚悟した……
「『ブレイズ・トライデント』! 一遍死ねやクソヘビが!」
先輩の唱えたブレイズなんたらが蛇に当たり、解放された僕が地面に落ちた。
「……っ、ケホッケホッ……」
「……キサマモ……ニンゲン……! コロス……!」
「黙っとりやこんのクソヘビゾンビ! ちゅーか何アタシらのユートに手を出そうとしとんのや! 一遍六道廻って魂消滅してこいや! こんのダアホが!」
そう言いながら、ヘビゾンビ(仮)を火葬せんと言わんばかりの量の魔法陣を展開する魔女先輩……
そんな先輩の後ろに隠れながら、そっと魔女先輩の手を握った。
「先輩……魔力シェア、お願いします」
「ん、っ……キタキタキタキタキタ! 今のアタシは阿修羅をも凌駕する存在や! もう何も怖くないで!」
更に倍、そしてまた倍の魔法陣を展開した魔女先輩を見て、こちらの勝利を確信した……
だが、ヘビゾンビは未だ不敵に笑っていた……
しかしその直後、寮の方向からヘビゾンビめがけ何かが投げつけられ、一転して不敵な笑みを崩した……
「ナ……! ナゼダ……! ナゼコヤツガ……! アノヘヤニハザコガサンタイ……」
動揺するヘビゾンビAに対して、ラトが666号室から窓を開けて叫んだ。
「どうやらそいつは囮だったようだよ! でも残念、ぼくが片付けてあげたよ!」
嫌な予感は陽動だったか……でもまあ、ラトが片付けてくれたみたいだけどね
「よし……なら、心置きなく火葬出来るわけやなぁ?」
「ナ……」
「死に晒せや! 『聖女の浄炎』!」
先輩の放った炎に焼かれ、ヘビゾンビはもがく間もなく、一瞬で灰になった……
「ふっふっふ……これにて一軒落着やな? いや、ちゃうか……」
そうだ。敵の目的はおそらくミラさんだ。
……この事件は一筋縄ではいきそうもなさそうだなぁ、正体不明のヘビゾンビ集団が相手なのだ。何匹居るか分かったものではない。
イズモ「…………蛇ってちょっと苦手なんですよね……あ、今回の解説はそろそろ出るらしいバジリスクです。某眼鏡少年と秘密の部屋で有名なあの蛇ですね」
真理「有名……かなぁ?」
イズモ「色々な姿があるみたいですけど、いずれも割と蛇の怪物ですね。古いものは超の付く猛毒を持った割と普通の蛇で、中世以降は邪眼を持った蛇か蜥蜴の怪物、鶏の体に蛇の頭を持った」
真理「蛇烏(ヘビ○ラス)!」
イズモ「これカラスじゃないしそれ逆だから!」
真理「それで、毒ってどれくらい強いのかなぁ?」
イズモ「ええっと? ……存在するだけで周囲の草木を枯らせ、生き物は死に至り、水は毒の水になり、かといって槍で突き刺せば突き刺した方も死んでしまうような猛毒……って言われても、正直どれだけの猛毒なのかピンと来ませんね」
真理「10ポイズンファラオ相当かなぁ?」
イズモ「それはそれで分かんないから」




