転生出来ぬ蛇魂
憎い……あの女が憎い……憎い……あの小娘が憎い……憎い……あの魔王が憎い……
憎い…………憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!
あのアマさえ儂の言う通りにしていれば……! 否! あのアマさえ居なければ! すべてはあのアマと小娘の仕業なのだ! あやつらさえ居なければ儂ら一族は腐れ魔王を倒し、魔界をこの手中に納めることも不可能では無かったはずなのだ!
あのアマのせいで……!
今の儂はどうだ! 儂の骸は魔界の片隅に捨て置かれ、残された一族の者は人間風情に滅ぼされ、残ったのは儂の忌まわしき娘とその母親のみ!
巫山戯るな! 何故儂がこのような目に遭い、あやつらがのうのうと暮らして居るのだ!
『ほう……汝、蛇の魔か……蝮の娘を娶った我が蛇の魔に遭うとは……これもまた運命……か?』
「…………貴様、何者だ」
『我は第六天魔王信長也……ふむ、貴様から感じるその未練……恨みか』
「……ならばどうだというのだ」
『ふむ……その復讐、我が手を貸してやっても良いぞ? ……貴様のような強い恨みを持ったものはなかなか居らぬ故に貴重でな……』
第六天魔王ということはつまり、相当高位の魔神であろう……そのような魔神からすれば、魔王も勇者も、まるで赤子のようなものだろう。
だがしかし……
「……何故第六天魔王信長ともあろう者が儂に手を貸す? おそらく裏があるのであろうな?」
『そのような事などどうでも良かろう。貴様が信長の手を払うのならばそれでよい。貴様はこのまま朽ち果てるだけなのだからな……だが、我と手を組むのであれば……貴様は復讐を果たせ、我は退屈を凌げる……』
第六天魔王のこの男にとっては退屈凌ぎ、か……
良かろう……!
「ノブナガとやら……儂に力をくれ。ちょっとやそっとでは済まぬ。ありったけの力だ。儂に……寄越すのだ!」
『クハハ! 是非も無い! どうやら貴様も我と同じのようだ! クハハハハ!』




