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選択の結果 ~橋渡し役の苦労~

今回は橋渡し役に任命されたマコトさんの話です

 数日前の夕刻……総理の言った言葉は世界を震撼させるに至った。

「まず率直に言いますと……2年前、私達政府に関連する組織がですね、分かりやすく言えば異世界の存在を確認しました。えーそしてですね、危険はないと我々が判断致しましたので、公表するにいたりました。更にですね、あちらの代表の方との会談を極秘ながら何度かおこないましてね、日本国として交流を行うことに致しました」

 まず異世界の存在を確認したというのが1つ、更にその世界に対して……今現在接点を持っているのが日本だけというのもあるのだろうが……世界を代表した日本として交流を行うという旨。

 そして最後の1つ……

「つきましては、あちらの方がですね数十名この日本に留学しにくるそうです。えー、見た目は私達人間とは違う方も多いですが、中身は私達人間と9割9分同じなのでありまして……」

 割愛するが、要約すると日本に魔界から魔人の留学生が来るということらしい。

 ……留学生は件の世界で一番大きな学校から生徒会長が直々に選ばれるとの事らしい。

 ……包み隠さずに言おう。

 ぼくこと朝倉マコトにとっては、正直嫌な予感しかしない。

 一度問題が起これば、責任を取らされるのはぼくなのである。

 もしその問題が些細な問題であれば……具体的にはセクハラやちょっとした傷害などだ……問題はあまり無い。ただ、大問題になってしまえばもはや言い訳など出来ない、外交問題にさえ成りうるのだ。

 …………そして、件の生徒会長は明らかに何も考えずに留学生を選出している。ダーツを投げてその結果で決めたという、バラエティーのような決め方ではないかと疑いたくなるほどに、真面目に考えた結果がこれだとしたらバカとしか言いようがない程におかしなチョイスだった。

「……ねぇメタトロン」

「はいなんでありますか? ……愚痴でありますか」

「うん、そう……」

 イズモ君を経由して送られてきた留学生候補のプロフィールのうち半分……更にそれの中から選出した4人のプロフィールをデスク上に並べて叫んだ。

「なんで初っ端からインパクト抜群なスキュレーの子を留学させようとするの!? あとなんで向こうに行ったハズの留学生の天使をこっちに送り返してくるの! 更に、無意識に唄っちゃうセイレーンはまだ向こうに隔離しておいてよ! ついでに、サキュバスを男子校に送ろうとしないで!」

「…………キレキレでありますな、マコト殿……」

「はぁ……はぁ……うん、まあね……貴重な休みにこんな事やらされたらそりゃあ怒るよ……」

 子会社とはいえ、社長を任されている身としてはこんな事に時間を費やしている暇はないのだ。

 だから、とりあえずスキュレーの子以外は端的に理由を添えて却下することにした。

 スキュレーの子は、一応選出した理由だけでも聞いておくべきだと判断し、判断は保留にしておいた。



会長「とりあえず適当でいいよな?」

ドラグ「良いわけ有るか!」

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