人はデュラハンにお仕置き出来るか?
《デュラハン》表記を《デ ュラハン》にしようかと思いましたが、面倒なのでやめました
「…………」
首無しの騎士は頭部の無い愛馬に跨り、森を闊歩していた……ついさっき、とある少年に血をかけた事も忘れ、ただ死の匂いを辿って森をさまよっていた……
デュラハンは体に乗っている頭部で、微かに感じ取った……死の匂いが段々と濃くなっている事に。そして、デュラハンが進んでも、それより早い速度で死の匂いが近付いてきている事に……
ガサガサという葉音を聞き取り、デュラハンは兜に覆われた頭部をその物音の方向に向けた……
その先には、小さな少年と竜人の少女が、怒りの感情をデュラハンに対して向けようとしていた……
『汝、何者也?』
「私の名はドラグリア・ディアス・バルキュリエ、種族はドラグーン……覇王龍の末裔だ」
「僕は小杉遊斗、人間でジョブは復讐者」
『ドラグリア、遊斗……』
一応は女性らしき、くぐもった声で僕らの名前を反復し、僕に対して告げた。
『小杉遊斗、貴公……死臭臭いな』
「…………え?」
『貴公の瞳、まるで死者のようにくすんでいる……おそらく、貴公に死が近付いて』
「黙れ」
その一言と共に、ドラグさんは竜の爪でデュラハンに切りかかった……
『甘い』
デュラハンは鎌の柄でその攻撃を受け止め、こう言った。
『ドラグリア、貴公の目は、怒りでくすんでいる……つい先程までの殺意がまるで嘘のようにな』
「黙れ!」
デュラハン曰わくくすんだ目で、デュラハンに何度も切りかかる……だけど、その度にデュラハンは鎌の柄で攻撃を受け止めた……
『無駄だ、ドラグリア……貴公のようなくすんだ目の戦士が勝てる道理など』
「よっと」
油断していたので、良かれと思って後ろに回り込み、ジャンプしてデュラハンの頭を奪った。
『…………小杉遊斗、貴公は何をしているのだ? この我が、先の魔界大戦で《黙英雄》と魔皇に称された、『デュラス・ホロウ』と知っての狼藉か?』
「黙英雄だか黙技能だか知らないけどねぇ……」
『…………!?』
「僕に血をかけたのは君だよねぇ?」
頭部を抱える力を強めて……ちなみに型は春日部市の某N原さんリスペクトだ……デュラハンに問い掛ける。
『た、確かに我のハズだ。我の姿をを見ようと窓を』
ギリッ!
『…………!?』
「ねぇ、デュラハン? ………………少し、頭冷やそっか」
死刑宣告し、デュラハンの頭を後方の湖にめがけて放り投げた。
「ちゃんと後で回収してあげるかもね〜!」
なんという胆力の持ち主か……
首だけを放り投げられたデュラハン(頭)は空中にて思う。
デュラハンによって自身の命|の危機(・ ・ ・)を告げられ、冷静で居られる者は数少なかった……だが小杉遊斗は、外面に出さなかっただけなのか、まるで怯えてはいなかった……
ふと、デュラハン(頭)は自身が遠くまで投げられている事と彼の言葉を思い出し、一つの結論にたどり着いた。
彼……小杉遊斗は自身の死に恐怖を抱かなかったのではなく、デュラハンに対する怒りによって、事の重大さが気付かなかったのであろう。
その結論に達した直後、デュラハン(頭)は無事に湖に着水した。
「さて……とりあえず、約束通りにデュラハンの頭の回収に」
行かないとね、と……僕が言葉を続ける事は出来なかった……
「…………?!?」
「…………ユート……!」
デュラハンの乗っていた馬に蹴られたからだ……
……まったく……人の恋を邪魔したワケじゃないのにねぇ……
なんで僕は馬に蹴られちゃったのかなぁ…………?
「ユート!!!」
イズモ「今回……え、お休み?」
真理「セッカチだね~」




