人はエキドナを攻略出来た。
△出来た。◎してしまった。
イズモ「第4回!」
エキドナ「私よ」
イズモ「まさかの乱入ですか……ってあれ? 台本が」
エキ「私が一晩で書き換えたわ。さて、やりましょう?」
イズモ「…………ええ」
イズモ「エキドナなんですけど…………まあ、なんというかその……尻軽? いや違いますね……
ビ……でもなくて……」
エキ「端的に言えばセクシーなモンスターよ」
イズモ「それで良いんですか!?」
エキ「セクシーな上半身で旅人を誑かして、ホイホイ近づいてきたところで旅人を補食するのが私、エキドナよぉ? それでも良いのかしら?」
イズモ「……誘惑するなら遊斗さんにしてくれませんか?」
エキ「オッケーよぉ?」
ユート「裏切ったのか! 僕を売ったのか! この裏切り者ォォォ!」
エキ「さぁ、夜のライディングデュエルを楽しみましょう?」
イズモ「……さて、とりあえずエキドナを語る上で外せない…………爛れた関係をお話ししておきましょうか
まず神話でのエキドナにはテューポーンという夫が居たのですけど、その夫が封印されて…………実の息子のオルトロスに手を出しました
……その後、オルトロスが英雄ヘラクレスに殺され………………メンタル的にキツいです。ちょっと節操無さ過ぎじゃないですか……神話のエキドナ……
第4回、ここでリタイアします……許してください……」
「…………ト…………ート…………ユート……」
「…………ミラ、さん……?」
いつの間に僕は眠っていたのだろうか? ……確か、エキドナさんのダンジョンに入った。そこまでははっきりと覚えている。ただ、ダンジョンの中で何があったかが思い出せない……
……ただ、嫌な予感がするから、鏡を見たくない。
「ユート、無事ですの……?」
「うん、まあ……ちょっと記憶が抜けてるけどね」
「…………ママのせいですのね、ちょっと怒ってきますの」
「良いよ、割と無事だから」
「…………鏡見ますの? かなり酷いことになっていますのよ?」
「マジで?」
「マジですの」
「マジマジ?」
「マジマジのマジシャン☆ギャルですの」
言っていることの意味は分からないけど、とんでもないことになっているらしい。僕の顔は……
「……ちょっと鏡貸して」
鏡に写っていた僕の顔には、大量のキスマークがあった。
「…………大体思い出したから、ちょっとエキドナさん呼んできてくれないかな? ……怒るから」
「ラジャー、ですの」
……あれ、そういえばさっき、ミラさんがエキドナさんの事を『ママ』って……
改めて明るい所でエキドナさんを見たのだが、はっきりいってかなりの美人だった。下半身蛇だけどそんなことはどうでもいいくらいに美人だった……
ただまあ、そんな事は今はどうでも良いのだ。重要な事じゃない。
「まず最初に聞きますけど、なんですかこの大量のキスマークは? それと、一応聞いておきますけどミラさんとはどんな関係なんですか? ついでに、ミラさんを拘束して、寮をダンジョンに改築までして何がやりたかったんですか?」
「そのキスマークは愛の証よ」
激しく一方通行な愛だった。
「………それで、ミラさんとの関係は」
「親子関係よ。勿論、私が母親よ」
母親ということはつまり夫が居るはずなのだが…………夫はどうした!
そう叫びたくなる気持ちを抑えて、次の質問に移る
「…………動機は」
「あなたに会うためよ」
「まるで意味が分からんぞ! アンタの夫はどうしたんですか! 娘とほぼ同年代の僕と不倫する気ですか!」
「夫は死んだわ。だからちゃんとした夫婦関係になっても何も問題はないでしょう?」
もう割り切った事と言わんばかりに僕の肩に手を伸ばすエキドナさんに呆気にとられてしまった……
「…………いや、そもそも僕人間だしまだ若いし」
「ハーレムは20人まで可よ」
「違うそこじゃないですもっと根本的に会話が噛み合ってないですというかミラさん助けて」
「…………節操の無いママは嫌いですの」
「ミラちゃん!? …………うぅぅっ、こんなママでも嫌いにならないで〜」
……まあなんというか……複雑な親子関係だねぇ……主にエキドナさんのせいで……
「…………ミラちゃん。それじゃあ妥協するわ。ユートちゃんはキープするだけ。それでいいかしら?」
「…………もし手を出したら、親子の縁を切りますのよ?」
「肝にめいじるわ。誓ってユートちゃんが成人するまでは手を出さないわ、ええ。手を出したいけどミラちゃんに親子の縁を切られたくないものね」
エキドナさん立場弱っ! とはいえ、とりあえずの安泰は得られた…………ところで、エキドナさんって寮に住んじゃっだりしないよね?
ドラグ「いつから――前書きのモン娘講座が本物だと錯覚していた?
本物はこっちだ。本物の第5回…………なに? 第5回……? 台本が書き換えられている……? 前書きの第4回は嘘のハズ……」
???「チョンボはライフ4000よ。死になさい」
ドラグ「っ??!?」
遊斗「ドラグさん!」
ドラグ「グッ……後は……頼んだぞ、ユート……」
遊斗「ドラグさん!?」
シー「お久しぶりです皆さん、シーホースです……割と人魚です……馬の被り物の人魚なんてレアですけど……アイデンティティですけど……萌えるかどうかは別問題どころじゃないですよね?
ネガティブになっちゃいましたけど、人魚の説明をば……
基本的に汚くなければ人魚は割といます……でもオスはいません……博多弁も小倉弁も喋りません……精子かけてと強請るような人魚は…………
ちなみに淡水域でも海水域でもいけます。
鮭って言った人、怒りますよ?私達産卵にあそこまで命懸けてないです。
あ……人魚は魚類と一緒でピンからキリまで大量です。胸は平均が小さめですね、わたしは人間基準で並みですけど
最後に1つだけ……人魚は意外と割り切るのが得意です」
遊斗「たーすーけーてー!」




