人は を 出来るか?
クーツンデレドラグーン少女、ドラグさんの物語……メインヒロイン三人の中では最も大人びている彼女の物語……
SNPI「許さへん……絶対許さへんわ」
「せいりゅ〜」
今日は真理ちゃんによってミラさんのベッドに放り込まれたところから始まった……
「まあ……どうしようもないよねぇ……僕がミラさんの湯たんぽ代わりになるのは最近暗黙の了解になってきてるし……」
「どしたのマドルチェ〜?」
「誰がマドルチェ!? いや何で!? そもそも何なのマドルチェって!」
朝からテンション高くツッコんでしまうが、これもツッコミのSagaというものだろう。
「ん…………ちょっと暖かいですの」
「…………あれ、そういえば……今日は真理ちゃんが僕を運んだの?」
「うん、そうだよ〜」
「ん……そうですの」
「じゃあさ、ドラグさんはどこに行ったの? 居ないみたいだけど……」
二段ベッドの上がドラグさんの場所なのだが、そこにドラグさんは居なかった……ただ、ドラグさんのベッドを見る限り一つ引っかかることがあった。
「……ドラグさんにしては珍しく、布団がかなり捲れているね…………もしかして、急いでどこかに出かけたのかな?」
「多分そうだね〜まあ、ボクとしてはどっちでもいいけどね〜」
そんなことを話していると、噂をすればなんとやら。丁度ドラグさんが帰ってきた。
「…………ただいま」
「あ、おかえり」
「おかえり〜」
……なにやらドラグさんの様子がおかしい。元気がない。
……何か良くない事でもあったのだろうか?
「どしたの〜? 元気出しなよ〜」
「…………うるさい」
あ、これ早急に真理ちゃんの気を逸らさないとヤバいパターンですね。真理ちゃんは空気を読まなさすぎるし……
「…………」
(ねえユート?)
(!?)
真理ちゃん、直接脳内に!?
(読心のちょっとした応用だから気にしないでよ〜ところで、絶対ドラグ怒ってるよね? ボク達何か悪いコトしたっけ? 衝撃の展開なんだけど?)
(真理ちゃん何か心当たりないの? ドラグさんのお菓子勝手に食べちゃったとか)
(ボク、どれだけ信用されてないの〜? そんなことするはずないよ〜……ところで、なんでドラグが隠れスイーツ女子って知ってるの?)
「ゑ?」
「…………どうした?」
「あ、いや、なんでも……」
危ない危ない、もう少しでバレるところだった……
(とりあえず、下手に地雷踏んだらマズいし、そっとしておく?)
(まあ〜それがいいよね〜それがベストだよね〜)
そういうことになった。
「………………………………はぁ……」