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性人と聖人のせいなる探究

今回はPCで読まれる読者につきましては煉獄の地下街3を流しながら読んでも良いかもしれません。


今回は久しぶりの変態ユウ主役の番外編です。

本編より今回の番外編のが長い?黙らっしゃい


コンコン

「ハイハーイ、ぼくは問題ないよーなになに? キャッキャウフフしちゃうー? うきゃーっ!」

 ノックに対してぼくがそう挨拶すると、来訪者はどこか申し訳なさそうにドアを開けて入ってきた……

 ……ドアの向こう側に居たのはイズモさんだったよ……

「……失礼します、アダカさんは……今は居ないみたいですね」

「……まさかの無視……まあYESって言われたらぼくも返事のしようがないけどねー……」

「あ、それは絶対にないです。浮気なんてしたらまたルシフェルさんが堕天しちゃいますし。ましてやボーイズラブに走った日には……天使の大半を引き連れて反乱するかもしれませんし」

 アハハと笑いながら告げるイズモさんに対して、せいなる探索……もとい性なる質問をしてみた。

「……イズモさんやイズモさん、それってつまりさぁー……ルシフェルさんと婚約」

「は、まだしていないですけど」

「性行為」

「は婚約後と決まっていますけど」

「キス」

「…………ノーコメントです」

 イズモさんの歯切れの悪い言葉に対しては流石に突っ込まざる……もとい、ツッコまざるを得ない。

「キスは!? キスは何回したの!?」

「…………ディープなのを……ベルちゃんて子と……他にも色々と……」

「ファッ!?」

 今明かされた衝撃の真実だった。


「復讐するは我にありよ。イズモがいない今の内に……イズモと旅行なんてした挙げ句……ど、同衾までしたベルフェゴールをシメるわよ?」

「……フッシッシッシ、あっしはあんなチビが今更同じベッドで眠ったくらいじゃ動じないッスよ」

「……で、緊急会議はそれだけ?」

「…………むーおせんべおいし……」

「………………イズモさんと寝た……じゃなくて一緒に眠ったくらいなら……協定には違反してませんねぇ……」

「……ったく、今更なにやってんだか……」

「…………ルシフェル、貴様は馬鹿だ。本当に馬鹿だ。人の上に立つべき者がそのような」

「うるさいうるさいうるさい! うーるーさーいー! あなた達がそういう気持ちなら、私だけでも」

「あ、イズモに嫌われたいみたいッスね」

「…………前言撤回、しばらく様子見よ」

『……日和見』

「ああもう、黙りなさい!」



「ところでユウさん、真理ちゃんにユウさんの印象を聞いたところ、超弩級変態らしいですけどユウさん的には」

「変態になって何が悪いのかな?」

 とりあえず開き直ってそう言い放った。イズモさんは若干引いているかもしれないけど、それはそれで別に問題ない。むしろその反応は予想の範疇だから。

「あのですね、みんなぼくを「変態! 変態!」とか「変態だーっ!」って罵るけど、ぼくだって流石にこれは無理だって性癖とかあるんだよ。女の子に乱暴する系統とか、女の子を辱める系統とか……でもぼくはそんな性癖に興奮はしなくても差別はしないよ。十人十色、ぼくみたいな超弩級変態もいれば、女性の手首だけに興奮する爆弾魔もいるし、雨と埃だけ口にして辛うじて生きてるんじゃないかっていうくらいに無欲なイズモさんみたいな人もいますよ。それで大抵の人は普通という仮面を被って社会は構築されているんですよ」

「……長いです。まだ続きますか?」

「まだまだ続けます……平凡という仮面を被る理由は、社会むれの中のイレギュラーになりたくないという野生の本能からくるものだと思うんですけど、稀にぼくやイズモさんみたいに仮面を被らない個体ひとが出るのは自然の摂理なんです。片やフルオープンなだけのぼくと片や仮面で性癖を隠す必要性のないイズモさんと方向性は真逆ですけど。ぼくみたいな仮面を被らずにフルオープンの個体は排斥されるのは当たり前でしょうね。イレギュラー的存在が自分からイレギュラーだと喧伝しているんですから。でも、それって何のために排斥しようとするのかな? 十人十色って言うけど、逸脱した個性をもつぼくはどうして排斥されなきゃいけないかな?」

 長々と遠回りしながら、イズモさんに……少なくともぼくより長生きしている新人の神であるイズモさんに問いかけてみた。

「……ボクには排斥する人達の気持ちは分かりませんよ……でもユウさん、口ではそんな事を言っていても、あなたはこの学園に来て一応自分を受け入れてくれる皆に囲まれて安心しているんじゃないですか? ……というより、安心していますよね」

「…………」

 これは一本取られた……質問に質問で返されたどころか、ぼくの心の内を見透かしたようにズバッと質問し返すとはね……

「これはあくまでもボクの仮説だけど、ユウさんはアダカさん達に少なくないシンパシーを感じているんじゃないですか? 自分と同じように、普通とは少しズレた彼女達に」

「イズモさん、モン娘スキー的にはアダカさん達はズレてないですよ。正常……正位置です。そしてぼくは魔人の子達が大好きなんですよ。本当に、本当に大好きなんですよ! 最近のぼくのムゥヴメントはズバリ、モンスター娘なんですよ!」

「ああ、うん……なるほど……続けて、どうぞ」

「自然に生きる可愛い動物達が実は凶暴な一面を持っているように、美しい薔薇に棘があるように、流氷の天使と称されるクリオネの捕食が実はグロテスクなように、モンスター娘の子達はぼく達と同じ人間の部分とモンスターの部分が混じり合っていて、モンスター部分が人間部分を引き立て、人間部分がモンスター部分を際立たせ、とても美しく! 尊く! そしてエロいんですよ! アダカさんを例にしますけど、あの人の体は全身がセクシーどころかエロいんですよ! 常に少し濡れた御美脚も、たまにチラリと見えるぷにぷにのお腹も! 慈愛の抱擁をする二の腕も!! そして! たまに困惑した表情をする! 顔も! 全身エロいんですよ! 美しくて尊くてエロいんですよ! モンスター娘萌えの極意はズバリ! ギャップ萌えなんですよ! ゴツゴツと固そうな鱗を持ったドラグさんが、実は学園の中で屈指の母性のもち」

「黙れ!」

「ぬぐわっ!」

 ドラグさん、いつのまに部屋に入って……ってああ、窓が開いていましたね……でも、少し常識的じゃないぼくが言うのもなんですけど、入り口から入ってきてくれませんかねぇ……


性人変態ユウの性○なる探究 オチはない。強制終了


今回長くなった原因は全部とある変態の性癖暴露フルカスタムが無駄無駄無駄無駄に長くなったせいです。つまり和久名の責任です。


モン娘萌えの解釈につきましては、あくまで一つの解釈です。強引にごり押しで割り切ったに過ぎません。


※昨今、我々を取り巻く社会は、物質的な豊かさを手に入れた反面、心の豊かさが希薄になっていると言われています。そんな中で、変態的性癖を包み隠さずオープンするという行為自体、心の豊かさの表れではないでしょうか。

性癖や趣味は人それぞれでしょう。 ただ、一つ忘れないでいただきたいことは、現実の、もしくは画面や妄想の中の少女達は、あなたと心を通じ合わせたいと思っているのです。無駄な性癖など決して存在しません。1つ1つ、あなたなりの気持ち、あなたなりの理由で嫁を選んで、 1人1人愛してあげてください。


でもトレットは必要ありません。


宮本 ナデシコ(2014)『近現代における愛情の多様化を追って』p126,出雲大社

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