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魔皇リリスの野望

草カロ「これも全部リリスって奴の仕業なんだ」

紘太「リリスぜってぇゆるさねぇ!」

光夫「リリスさんのせいだ……」

てつお「ゆ゛る゛さ゛ん゛」

ゲゲゲ「ショチョォ!」


割とこんな話

「2人とも」

「……なにかな?」

「……なんじゃ?」

「……覚悟は良い?」

 半吸血鬼化していた変態こと変態ユウ君と、ディアさんに反旗を翻した吸血鬼のトリスちゃんを拘束しながら、僕とディアさんは2対2での尋問を、魔王城にて開始することとなった。何故僕が居るのかは分からないけど。

「……まずトリス・ディエゴ、わたしに反乱を起こすなんて良い度胸してるじゃない……! 先に行っておくけど、処罰はコンコルドとユート、そしてわたしの3人で考えるとはいえ決定権はわたしにある。つまり……コンコルドは拘束だけで済ませた方がいいと言っていたし、ユートもそこまで酷い処罰は求めていないけど…………わたしがその気になれば一族頭郎全員拷問死刑晒し首の上財産没収までやれる。それを理解した上で今後の答弁に望みなさい……」

 ストッパー役が居ないからか、それとも魔皇の夫(つまりディアさんの父親)の親族が反旗を翻したからか、もしくは魔王の父親の親族という地位を傘にきて反乱を起こしたからか、相当に腹を立てていたようだった。

「魔王様! トリスちゃんを殺すというのなら、代わりにぼくを殺してトリスちゃんへの罰を軽くしてください! トリスちゃんみたいな娘が殺されてぼくみたいな女の子の事しか考えないような空っぽの人間が」

「心配しなくても、ちゃんとあなたにも罰を用意してあるあるから……変態、永本ユウこと変態」

 ついにディアさんからの呼び方も変態で固定されてしまったようだった。

「今回の作戦でも立て続けに問題を起こしたあなたも、敗戦の将であるトリス・ディエゴと扱いは変わらない。どころか、自ら吸血鬼の眷属に志願したような超ド級変態であるあなたの扱いは脱走兵未満、裏切り者として扱う。ユートと、主にコンコルドの嘆願があったからこそ死罪はやめて棒打ち100回で抑えるけど、今後このような事があれば……」

 そう言って、正座している変態ユウ君の目の前に包丁を突き刺し……

「……浮気したコンコルドにする予定だった、最早死が救いと思う程に残虐な覇王的制裁を加える」

「い、イー! 了解であります、イー」

 いつから魔界は悪の秘密結社になったのだろうか……

「のうディアさん殿、1つ良いかの?」

「……拒否する。発言は許可しない」


「リリス殿に聞いておった事と話が違うのじゃが」


「だから発言は…………え?」

 ……今こいつはなんていった?

「じゃから、わらわがリリス殿に聞いておったのは、エキドナ達が残党狩りに来るから手加減して負けろと……のうおぬし、聞いておるのか? ディアさん殿」

「…………ママが……どうして……?」

 リリスさんが後ろで糸を引いていたのだとしたら、どうして……何のために……


「あらあら、駄目じゃないの。まだ『ドッキリ大成功』のプラカードが完成していないんだから」

 窓からバニーガール姿のリリスさんが書きかけのドッキリ大成功というプラカードを持って、理事長室に入ってきた。

「…………ママ?」

「…………ドッキリってどこからどこまでですか?」

「ぼんきゅっぼんで網タイツでハイヒールでかつ尻尾付きとは分かってるじゃないですかー良いですねーリリスさん☆」

「…………リリス殿? 処刑されかけたのじゃが……?」

「みんな落ち着きなさい? まずどこから話せばいいかしら……? まず最初から話すべきよね。」

『……………………』

「トリスちゃん……いえ、ブラドちゃん。まずあなたの兄がトリス・ディエゴを名乗って吸血鬼達を束ねてディアちゃん達に反旗を翻したのは説明したわよね? ……パパよりも私の直属の部下の情報の方が早かったから、ディアちゃんに情報が行った頃には既に手っ取り早くトリスを捕縛して、隠居してる私のママに引き渡した後で、たまたま幽閉されてたブラドちゃんを見つけたから、条件付きで放してあげたわけ」

「そういうことじゃ、ディアさん殿。主等はリリス殿の掌で踊らされていたのじゃ」

「…………つまり今回の騒動は僕達が屋敷に行った時には既に収束してたんですか?」

「……いえ、その後もいろんな意味で血に飢えた吸血鬼がいたから、穏健派なリーダーのディエゴちゃんでも手綱を取りきれなかったから、ディアちゃんとミロンちゃんに任せたんだけど伝達してなくて……うっかり☆」

 そんなアバウトな理由で処刑されかけた(もしくは処刑された)のだから、変態ユウ君とブラドちゃんは怒っていいと思う。

「…………ママ、少し頭冷やそう?」

 ディアさんはそっとリリスさんに向けて手を上げ、氷結魔法を放った。

「……ディアちゃん、流石に氷を投げるのはやめて頂戴? 意外と寒いのよ。男の子のハートはキャッチしやすいけど」

「……、……ママ、一番良いバニーガールを教えて」

 ……あなた流されてますよ、ディアさん?



 バニーガールの極意を伝授しに行ったリリスディア親子は置いておくのだが、僕と変態ユウ君とブラドちゃんで話し合うことにした。

「……ところでブラドちゃん、ブラドちゃんがリリスさんと約束した事って何だったのかな?」

「うむ、わらわがリリス殿と契った事柄じゃが、わらわを自由にする代わりに吸血鬼を大人しくしろという事、そしてトリス……兄者が死んだことは誰の得にも成らぬから内緒にしろ、という事じゃ」

「ねーねーブラドちゃん、ブラドちゃんはこれからどこで暮らすの? ぼくの部屋?」

「…………まあ、それも悪くはないかの」

「へー、やっぱそうだよねー…………え?」

「まあ流石に冗談じゃ。しばらくはリリス殿の家に厄介になるかの」

「…………うん、そうだよね。流石に冗談だよねーアハハー」

 ……落ち込んだように乾いた笑いを上げる変態ユウ君を、ブラドちゃんがまるで後輩のアイスティーに睡眠薬を盛る先輩のような目をしていたのは気のせいだったと信じたい。


 ちなみに、デュラスさんもドッキリの犠牲になっていたらしい。本人は謀反を起こさない程度に激怒していたとか。


完全に裏設定なのですが、ブラドちゃんは半ば幽閉される形で屋敷の一室に閉じ込められていた、セレクターバトルの某クソうんえ……もとい可哀想な子なのです。

その後リリスが講じた計によって兄を殺した(直接手を下したのはリリスだが)ブラドちゃんは、肉親の愛を知らないまま吸血鬼として侵入者を排除しようとするフリをしていました。

しかし吸血鬼に噛まれたどこぞの変態がブラドちゃんに(色々と間違った)愛を与え(てしまい)ました。

それがAnozamaです


こらそこ、チョロインとか言わない

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