形原の記憶
短めですぅ
サッカーの神童と呼ばれてた頃があった。
4才の頃からサッカーを始め、無駄に体力があったのでサッカーは飛び抜けたスピードで成長する事ができた。
24時間365日サッカーの事だけを考え生きてきた。いわいるサッカーバカというものだった。
俺、形原峰はそれで満足だった。
ただがむしゃらにサッカーをやり続けていた。もっともっと先に行くために・・・!!
そこに理由はなかった。
しかし現実は躊躇いもなくその夢を壊す。
高校一年生のころサッカーの試合の最中、転けて足を強打し骨にひびが入った、仕方ないので病院に行って治療を受けることにしたが運転中、酔っ払い運転とぶつかり交通事故をおこした。
幸いにも死者やケガ人は出なかったが、ただでさえ骨にひびの入った俺の足は簡単にへし折れた。
そして医者から一言、こう言われた。
再起不能。
漫画やドラマでしか聞いたことのない言葉が俺の脳裏
を駆け巡った。
なんで俺だけが無事じゃないのか?
もうサッカーは出来ない。今までの努力は?今までの期待は?今までの夢は?
もう終わり?
俺はサッカーの事を考えるのを止めた。
友人達には再起不能の事を言わないでおいた、心配させるワケには行かないからな。
サッカーはもう見たくなかった。
見ても胸が締め付けられて嫉妬が沸くからだ。
人生に嫌みがさして、自殺しようとした。俺にはサッカーしかなかったのだから。
そんなときに自殺を止めたのが幼なじみの修二だった。
ーーーんなくだらねーことで死のうとしてんじゃねぇ!!バカか!?お前バカなのか!?
今にも自殺しそうな人間にこんな事いうだろうか?
カッターで手首を切ろうとしたら目の前に拳が見えた、そして何度も何度も俺をぶん殴った。そしてこう言った
「サッカーなんて知らねえしどれだけテメーがサッカーのこと熱中してたかも知られねーし、でもなぁ・・・
テメーに死なれたら見殺しにしたことになって『俺のせいなるだろうし、目覚めが悪ぃーんだよ!!』死ぬんだったら俺の知らない所で死ね!!わかったか!?あと迷惑料として俺のダチ公になれ!いいか!?死ぬんじゃねぇぞ!」
何度も何度も俺の顔を殴った
なんて自分勝手な説得だろう。
ただ、こんなめちゃくちゃな説得のおかげで俺は生きているんだな。
サッカーを失った代わりに、俺は対等のダチ公を手に入れた。
サッカーの代わりになる思い出を手に入れた。
サッカーの代わりになる日々を手に入れた。
でも、これだけ言わせてもらう。
俺はもうサッカーはやらない。
ここで雑談いぃすか?
オイラがまだガキンチョのころにですね、よくザリガニ釣りに行ってたんですがある時凄い獲物を見つけたんですっ!!
ザリガニ釣りをするところはダムの近くにあったドブ池です、そんなとき、池をよく見ると野生の錦鯉を見つけたのです!
でも逃がしてしまいました。
10年ほど昔の話ですが、これはハッキリ覚えてます