表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

その弐

「とっ取引ってなんなの?」


 あの場では誰かに聞かれてしまうかもしれないと思った私は、近くの喫茶店で話すことにした。


「先輩、智美の事好きなんですよね?」


「永崎さんの事?…だっだって彼女かわいいし…」


 よし、イケルな


「じょあ先輩、あんなことしてたこと、智美にばらされたくないですよね?」


「!!ゴクッ…」


 小野寺の顔色が一気になくなる。


「言われたくなかったら、私の代わりに智美とメイド喫茶でアルバイトしてください!!」


「ふえ!?」


 小野寺がアニメみたいな声を上げる。


(面白い人ww)


 笑うのをこらえながら私は小野寺に言った。


「面接明日なんで、女の子のかっこうして来てくださいね☆」


「ええ!でっでも、僕、そんな服持ってないし…」


「じゃあ、うちで着替えてから行きましょ?詳しいことはそん時話ますから。」


 私は小野寺と携帯番号を交換して別れた。


(よっしゃ〜!これでバイトせずにすむぅ〜!)


 私はスキップしながら帰ったんのだが、小野寺は逆に、足を引きずって帰っていった。



「どっどうしよう…」


 小野寺は一人でぼやいていた。元はといえば、小野寺がたまたま智美を見つけてついていったのが原因で、もう後悔しても遅いのだが、ぼやかずには居られない…


(…ていうかばれちゃうと思うけどなぁ…)


 そう思いながら小野寺はばれた時のことを想像し、身震いした。


(ばれたら付けてたこととおんなじぐらい嫌われちゃう!!)


 もう絶望的だと小野寺が思った時、携帯が鳴った。


「(ん?誰?)もっもしもし…」


『なんでそんなにおどおどしてんの?俺だよ!』


「ああ、なんだ、聖夜か」


 電話の相手は幼馴染の師走聖夜シワス ノエルだった。


 名前の通り、親が熱狂的なクリスチャンで、聖夜もいつもロザリオを付けてる。


『飛鳥!お前明日暇?』


「ゴッゴメン…ちょっと明日は一日あいてなくって…」


『じゃあ夏休み、いつあいてる?俺が予備校無い日で!』


「…ほんっとゴメン、夏休みも開きそうに無いんだよ…」


『まあいいや、いい店見っけたから一緒に行こうかと思ったんだけど、じゃな♪』


「じゃあね…」


 小野寺はより一層肩を落とした。それもそのはず、聖夜は気さくな小野寺のお兄さんみたいな存在で、小野寺の親友でもあり、憧れでもあったからだ。


(これでまた聖夜から一歩遠のいた。)


「ハァ・・・」


 ため息をついた時、丁度家に着いた。







     〜女装男娘の恋の行方? P3 〜









翌日、昨日入った喫茶店で私は小野寺と待ち合わせた。


「あ、てか早!」


「おっおはよう…」


待ち合わせの10分前についた私は、先に来てまっていた小野寺を見て心底驚いた。


少し遅れるかもと思っていたので、先に来られると調子が狂う。


「だっだって、女の子を待たせちゃいけないって友達から聞いてたし…」


「(ほう…妙なところで気が利く、先輩らはここがいいのかな?)じゃあ、すぐにうちに来て、服は選んであるから。」


「あっありがとう…?」


ぺこっとお辞儀をしながら首をかしげている小野寺を連れて、私は無人の家に帰宅した。


「今日は運よくみんな出かけてるから。さあ、上がって、」


いつの間にか自分の敬語が取れていることに気付きながらも私はまあいいか、と部屋に入った。


「はい、着替えて!」


「こっこれかぁ…」


私はベッドに置いてあったロングスカートと、七分丈のフりフリ?のシャツを指していった。


えらそうに私も小野寺に言っているが、これだって智美の受け売りなのだ。


「早くしてよ!そんなに時間ないんだから!」


部屋を出ながら私は大声でそういいながらドアを閉めた。


数分後


「きっ着替えたよ?」


小野寺がキチっとスカートとシャツを着て出てきた。


「おお!!」


私は小野寺の着替えるスピードと、かわいさに感嘆の声を上げた


「どう?大丈夫かなぁ…」


「全然平気だと思いますです!てか私よりもかわいい!!」


フワッとした色の薄い髪に華奢な体にクリリとしたお目目…がっしりした私よりも、小野寺のほうが女の子っぽい。


「…じゃっじゃあ、行こう!設定は行きながら説明するから。」


電車に乗って、隣の駅で待ち合わせている智美に私と小野寺は無事出会えた。


「あれ?ミチル、その子誰?」


「あ、ああ、この子は他校の友達で小野沢亜美オノザワ アミちゃん、一人でバイトすんのはちょっと怖いって言ってた智美と一緒にバイトしてくれんだった。」


「ええ〜〜!!ミチルはバイトしないのぉ!?」


ブーブー膨れている智美をなだめながら私は小野寺を紹介した。


「ゴメンね、どうしても親が駄目って言うからさ…でもかげながら見守ってるから。」


「ぶ〜」


「よっよろしくお願いします」


私たちがもめながら歩いていると、あっという間にメイド喫茶につき、面接が始まった。


その間、私は外で待っていた。


一時間ほど待っただろうか、ようやく二人が出てきて、私は二人の面接結果を聞いた。


「どうだったの?」


「ごーかーく!!」


智美がピースを突き出しながら私に報告した。


「もう履歴書とか見る前にみためでおkだってぇ!」


「ええ?それ大丈夫なの?」


私はいぶかしがったが、智美が喜んでいるし小野寺も大丈夫と言ったので、その日はそのままかえることにしてした。







     〜女装男娘の恋の行方? P4 〜









〜☆二人のバイト初日☆〜





「おはよう♪」


「おはようございます!!」


小野寺は深くお辞儀をした。智美はメイド喫茶の制服を着こなし、はりきっている。


小野寺のほうはなれないスカートでたじたじだ。


(永崎さん、かわいい…!!)


智美を見つめ、小野寺が顔がにやけそうになるのを我慢していると、早速店長(女)に呼ばれた。


「じゃあ、早速入ってくれる?」


「はーい、じゃっ、お願いしまーす♪」


生きようようと行く智美に小野寺はひょこひょことついていく。


「「お帰りなさいませ♪ご主人様」」


のりのりに智美は言い、小野寺は恥ずかしそうに顔を赤らめながら言う。


しかし、小野寺のメイド服(女装)も捨てたもんじゃない。


フリルのスカートからのぞく足は、一度も日にさらしたことのないような白さと潤い。


顔は智美によって施された化粧の所為もあって透き通るような透明感。


それに加えて赤らんだ顔…―――冗談抜きでかわいいしそそる。


そんな小野寺がすさまじく呼ばれたのは目に見えており、そんな大忙しの時に、


「おー!ここがメイド喫茶か!」


(聖夜!?)


入り口に現れたのは小野寺の幼馴染、聖夜だった。


「おっお帰りなさいませ…(ヤッヤバイ…せっ聖夜にはばれるって!!)


何も言われないことを願いつつ、小野寺がサタコラと奥に引っ込もうとしたとき、


「すいませ〜ん」


聖夜が小野寺に声をかけた。


「なんですか?ご主人様?」


「このみたらしパフェください」


「とっトッピングはいかがなさいますか?」


「オススメで♪」


(せっ聖夜…)


冷や汗をかきながらなんとか小野寺は窮地を脱し、あっというまにその仕事は終わってしまった。


「おつかれさまでした〜」


「おっお疲れ様でした〜…」


へろへろになりながらも小野寺が智美を送り届け、駅に向かおうと振り返った瞬間


「ムゴッ!」


小野寺は口をふさがれる感覚とともに意識を失った。






     〜女装男娘の恋の行方? P5 〜









そんなころ、私は胸騒ぎがして、小野寺の携帯電話にかけていた。


10回以上コール音が鳴り響いても、小野寺は出ない。あんな性格の小野寺のことだ、絶対にすぐに気付いて謝りながら出る…


(まさか…!!)



私は最悪の結果を想像した。


小野寺と一緒に帰ったはずの智美がつかまり、一緒にいた小野寺も一緒につかまってしまったとしたら…



一大事だ!!(智美が!)



私は知り合いの知り合いの知り合いの知り合いのある人物に電話した。


この人物には、幾度となく智美がらみのことで助けてもらっている。


「濡川警部?」


『あれ?ミチルさんどうしたんですか?』


濡川秋雨ヌレガワ シュンウ私が智美のストーカーを倒した時におせわになった刑事だ。


前は刑事だったが、今は警部に昇進している。


相変わらずアニオタだが、


「ちょっとやばいかもしんなくって、すぐ来てくれない?」


『え?いいですよ、もう今日は帰るとこですから。』


私はメイド喫茶の場所を伝え、電話を切り、自分もメイド喫茶に向かった。


「あっ!こっちこっち!!」


「あ、ミチルさん。ここだったんですね。メイド喫s」「そんな事より、智美がさらわれたかもしんないの!!」


「なっなんですってぇぇ!」


濡川は周りの通行人が振り返るくらいすごい声で叫んだ。


濡川はアニオタであり、智美のファンでもあるのだ。


智美の名前を出せば、こいつは簡単に協力してくれる。


「とっとりあえず、智美さんの携帯にはGPSか何かがついてますか?」


「ついてないと思う…あっでも、小野寺のにならついてるよ」


「小野寺?誰です?」


「何でもいいから、小野寺の携帯のGPSの場所を調べてよ!!」


「あっ、はっはい。」


濡川がGPSの場所を調べ、私たちは近くの貸し倉庫に二人が居ることを突き止めた。


貸し倉庫の前に着き、濡川が中をうかがい、扉を蹴破った。


こいつは軟弱そうにしているが、強いのだ。


「警察です!すぐに誘拐している少女を解放しなさい!!」


数人の男がギョッとこっちを見て、群れを成していたところからこちらに拳銃を向けた。


濡川も拳銃を男どもに向ける。


「私は自慢でしかありませんが、拳銃のうでは県警一だとj」


「自慢はいいから隙を作ってよ!!」


濡川の自慢話に怒りをむき出しにそう私が叫ぶと、濡川


は拳銃を持っている男の足元をピンポイントで狙い打った。


男どもがひるんだ隙に私が左翼に突っ込んだ。


動揺しきって拳銃を取り落としたり大忙しの男どもを無視して、私はメイド服の人影に向かって突進した。


「小野寺!」


「$%’#’&%()%$’&$%!!」


「智美は?一緒だったでしょ?」


「こんちくしょぉぉぉ!!」


小野寺を問い詰めるのに忙しかった私はバットを振り上げた男に気付かず、一気にバットが巨大化…しなかった。


バキッ


振り下ろされる前に、濡川がほとんど飛びながらのかかと落としが直撃した。


男は昏倒して横倒れになる。


濡川がしりもちをついて着地する。


「いてて、やっぱりこの技は未完成でした…」


頭をかきながらそういう濡川を見て、一気に緊張が解けた私は小野寺の猿轡と紐を解き、ぺたんと座り込んだ。


「…智美は?」


「居ないよ、僕だけ。」


「「ええ!?」」


私と濡川が同時に叫ぶ、気持ちとしては、私はどこに智美はさらわれとんじゃ!で、濡川はただ働きぃ!?だったが。


「永崎さんを送り届けてから襲われたんだよ。助けてくれてありがとう。」


「…………」




絶句。



「…みっミチルさん?」


濡川が私は呆然と呼ぶ声で我返る。



「なっ…


なんじゃそりゃぁぁぁぁぁ!!」



私はやり場のない怒りを小野寺やら濡川で発散し、念のため智美に連絡を取った。


『はいはーいなぁに?ミチル?』


「智美?今どこ?」


『えぇ?ん?ミチルの声が聞こえるよ?』


「え?!」


倉庫を飛び出すと、コンビニ帰りの智美が突っ立っていた。


「あれ?ミチル、どうしたんこんな時間に?」


「あっ!智美さん!」


声を聞きつけた濡川が顔を出す。


「わぁ〜!濡川さぁ〜ん!!」


智美が満面の笑みで濡川を見上げる。


「よかったぁ、無事だったんですね。」


「なにが?私、濡川さんに言われたとおり、ちゃんと防犯してるんだよ??」


「それはとってもえらいですね♪」


嬉々と喋っている二人。


言い忘れていたが、この二人は相思相愛、つまり付き合っているのだ。


「…………」


この状況を影から見て絶句している小野寺。


「…そういうわけなんだけど…?」


いたたまれなくなってそう言った私だったが、小野寺の目が死んでる!!





〜☆                                   ☆〜





翌日、小野寺は学校を休んだ。


一応昨日誘拐されたわけだし、休んでも当然なのだが、小野寺が休んだ最大の理由は「失恋」したことだった。


(…ヘビー級の悲しみ…)


あんな形で失恋するなんて…


告白して散るならまだしも、思いも伝えらないまま終わるなんて・・・


「てか僕さぁ…」


なんで失恋した程度学校休んでるんだよ!


あまりにも自分が女々しすぎて自己嫌悪に陥る…


(きっとそれを知ったらみんな馬鹿にするよね…


もう…学校にいk)


ピーンポーン


小野寺の思考は訪問者のチャイムで断ち切られた。


「飛鳥ー?後輩の人がお見舞いに来てくれたわよ?」


後輩?


小野寺は部活も委員会もやってない。


後輩なんて居る筈もないのだが…


「小野寺せんぱーい?お詫びに来たよ〜?」


「!?お母さん、通してあげて!」


小野寺邸を訪れたのはミチルだった。


「…ごめんなさい!!」


「え?!」


ミチルは小野寺の部屋に通されるのと同時ぐらいに土下座した。


いきなりの謝罪に小野寺が戦いてると、ミチルは頭を下げたまま続けた。


「私が浅はかだった!先輩の気持ちを知っておきながらその気持ちに漬け込むようなことして…」


少しの間があってミチルが一度顔を上げた。


「本当にゴメンなさい!!」


小野寺はそう言ったときのミチルの顔を見てハッとした。


涙を目にためながら歯を食いしばって涙をこぼさないようにしている。


「僕こそゴメン…


休んだりしたら気を使わせちゃうようね?」


「………」


ミチルは頭を下げたままなので、表情は読み取れないが、


ポタッポタッ


床に涙がこぼれている。


「先輩、お人よし過ぎだし…」


ぎこちないが笑いながらミチルが顔を上げ、その拍子に涙が頬をぬらしていく。


「ゴメンね、お見舞い来てくれてありがとう、そうだ!今なんかもって来る!」


その笑顔を見たとたんの安堵と胸の痛みの正体を、


小野寺はこのとき知る由もない。






   <後書き>






お読み頂有難う御座います。


なんかおちが良くわかんないですね…


ほんとはいろいろと考えた落ちの中でこれを使ったのですが…


やっぱイマイチ…


精進します!!


これは初のリクエストものなのですが…


          様、


ご満足いくものがかけなくてすみません…


感想や駄目だししていただけると幸いです。


これからまたリクがあるまで長編を書きたいと思います。


ここまでお読みくださって皆様に心より感謝いたします。


つづくよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ