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鍛冶見習いへの道

 予想以上の収穫だった。まさか、【自然治癒】のクエストを手に入れることが出来るだなんて。


 取り敢えず、先ずは当初の予定通り【見切り】を入手しよう。その後、装備を買う。


「いや、先ずはサブ職業の【鍛冶職人】を取るべきか・・・?」


 そうすれば、材料を手に入れるだけで自分で制作することが出来る。サブ職業にも、当然ながらレベルが存在するし、取るなら早い内に取っておくべきだ。サブ職業【料理人】もついでに取得しておこう。


 幸い、既に【鍛冶屋】の場所は分かっていた。同じ西区なので、直ぐにたどり着くことが出来た。


 【リーボルツの鍛冶屋】と看板が付けられているその建物の外見は、イメージしていた場所とは違った。こう、もっと無骨な工場のような建物を想像していたのだが、そこにあったのは一見するとカフェのような外見をした小さな建物だった。


 扉を開けると、カランカランと鈴が鳴った。中に入って見ると、そこには所狭しと武器や防具が置いてあった。鍛冶屋ってより、唯の武器、防具店なんじゃね?と俺が疑問を抱いていると、奥から店員がやってきた。20歳位の若い男だ。柔和な笑顔を浮かべている。名前を見ると、NPC<<リーボルツ>>

と書かれていた。


「え、貴方がリーボルツ?」


 と、思わず聞いてしまった俺に対して、彼は苦笑しながら答えた。


「はは・・・。そうです。私がリーボルツですよ。この店の店主であり、【鍛冶職人】でもあります。」


「あ、すいません。失礼しました。」


 と謝ったが、


「いえいえ。大抵の方は驚かれるんですよ。若すぎるって。気にしてませんから、頭を上げてください。」


 そう言われたので頭を上げる。


「それで、本日はどのようなご要件で?」


「はい。【鍛冶職人】になりたいんです。」


「成程、弟子入り希望の方でしたか。」


 このゲームでは、新たな職業を取得するには、師範NPCに弟子入りし、何らかのクエストをクリアしなければならない。数時間で終わる事もあれば、何日もかかる事もあるらしい。簡単だったらいいな・・・。


「それでは、始めましょうか。」


 そこで、ポーンと音が鳴る。




___________________________________________________________________________________


『クエスト【鍛冶職人への道 入門篇】が発生しました』


・クエスト条件:鍛冶職人NPC<<リーボルツ>>に弟子入りする


・クエスト内容:精霊石10個以上の発掘


・期限:無し


・クエスト報酬:スキル【武具作成】【防具作成】、サブ職業【鍛冶職人見習い】の習得


『クエストを受理しますか?YES/NO』

___________________________________________________________________________________




 当然、YES。


 というか、まずは見習いからなのか。【鍛冶職人】になるのはいくつかクエストをこなしてからということか。


『スキル【鉱石採掘】が発現しました』


 あ、スキル手に入れた。


「そのスキルが無いと、鉱石を採掘出来ませんので。鉱石は、洞窟などを掘るといいでしょう。」


「何処でも掘れるんですか?」


「そうですね、洞窟ならば何処でも。特別な作業も必要ありません。壁に手を触れるだけです。ただ、場所によって掘れる精霊石の種類が変わるので、それによって制作する武器や防具の性能も変化します。より質の良い精霊石を掘ってきてくださいね。」


 なるほど・・・取り敢えず、拠点としてる【南の森】の洞窟で掘ってみるか。


「それでは、精霊石が集まったらまた来なさい。」


「わかりました。それでは。」


 俺は鍛冶屋を後にした。

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