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こいつをリスとは呼ばせねえ、絶対にだ!

 その後、何の問題も無く、俺たちは【南の森】最深部へと到着した。俺たちの目の前には、真っ白な霧が立ち込めており、この霧を抜けるとボスとの戦闘が始まる。


 その前に、ここのボスの確認をしている最中だった。


「ここのボスは<<アマリリス>>という、巨大なリスです。結構可愛いんですよー。大きさは、三階建ての家程度、横にも太いので、攻撃範囲が広いです。」


「攻撃手段は主に五つですね。一つ、巨大な木の実を投げつける。二つ、腕でのなぎ払い。三つ、踏みつけ。四つ、鳴き声。五つ、全身でのプレス攻撃です。」


 結衣とレオンが交互に説明してくれる。事前に打ち合わせでもしていたのかってくらい息が合ってるな・・・。


「木の実を投げつけてくる攻撃ですが、投げつけてくる木の実はランダムです。それぞれ特殊な効果を持っていて、此方に有利な物もあれば、大変危険な効果の物もあります。例を上げると、此方の体力を全回復してくれたり、逆に霊力が0になったり、様々ですね。正直、この攻撃は、対処のしようが有りません。運を天に任せるのみです。」


「なぎ払いと踏みつけは、威力は高いですけど、そんなに危険では有りません。気を付けていれば簡単に避けられるでしょう。・・・しかし、最後のプレス攻撃は厄介です。攻撃範囲が広い上に、威力も凄く高いので、当たったら致命傷になります。この攻撃をしてくるときは両腕を上げるモーションをするので、急いで敵から離れて下さい。・・・注意事項はこのくらいですね。」


 2人の説明が終わったので、俺は仲間を見回す。


「さて、このPTでの初めてのボス戦だが、正直言って、全く負ける気がしない。」


「私もよ。まるで長年一緒に戦ってきた仲間のように感じてるわ。」


「フフッ・・・。私もですよ。負ける気はしませんね。」


「僕もだよ。皆のサポートは任せてよね。」


「よし、じゃあ行くぞ!」


 俺たちは霧へと入っていった。





 そこは、円形の広場だった。この空間だけ木が一本も存在しない。結構広いので、戦うには問題なさそうだ。


「見てアレ!」


 麗奈が指し示した方向に、何か茶色の物体があった。


『キュル・・・!』


 それは俺たちの臭いを嗅ぎつけたのか、鼻をヒクヒクとさせながらゆっくりと此方を向いた。


「・・・可愛くないだろ・・・これ・・・・・・。」


「えー、そうですかー?」


 結衣には悪いが、俺には全く可愛いという感情は湧いてこない。寧ろ、嫌悪感さえ抱いてしまう程だった。


「なんだろ・・・巨大な鼠にしか見えないんだけど・・・。」


 可愛い動物が大好きな麗奈は、期待していた分落ち込みも激しいようだ。


 毛は確かにフサフサしているし、尻尾も可愛いと言われる部類ではあると思う。だが、その顔が酷い。溝鼠どぶねずみのような顔で、目は爛々と紅く輝いているのだ。


「俺はこれをリスとは認めない。絶対にだ。」


「私も!私もだよ!アレをリスと呼ぶなんて、全てのリスに対する冒涜だよ!」


 と憤慨する俺と麗奈。


「そんなこと言ってる場合ですか!来ますよ!」


 レオンの叫びで現状を思い出した俺たちは、直ぐ様散開しようとする。


『ギュエエエエエエエェ!』


 それと同時に<<アマリリス>>は恐ろしい程の速さで土煙を上げながら近づいて来た。


「やば・・・避けれない・・・!」


 散開するのが遅れた俺たちは、敵の攻撃範囲から逃げ切ることが出来なかった。


「チッ・・・。」


 俺は咄嗟に”霞楼”を発動しようとするが・・・


「”運命逆転”!」


 左手に巨大な水晶の填った杖を召喚して叫んだのはレオン。俺たちはPTを組む際に、一度お互いの持つスキル等の情報を交換している。その中に今のスキル、”運命逆転”も存在した。


 確かあのスキルは、【占い師】のスキルで、十秒間対象の幸運度を増減させるスキルだったはずだ。だけど、このゲームでの幸運度って、アイテムドロップ率や、状態異常の確立のパラメーターだったはずだ。それを今ボスに使ってどうするつもりなんだ!?


『ギュ、オオオオオオオオオ!?』


 そう思っていたら、突然目の前の地面が陥没し、それに巻き込まれた<<アマリリス>>は地面に盛大に頭をぶつけた。体力ゲージが一割近くも減っている。


「皆さん、今の内に離れて!スキルの効果が切れます!」


 その声で今度こそ散開する俺たち。


『銀狐、今のって・・・どういうこと?』


 麗奈からの個人ボイスチャットが届いた。


『麗奈も変だと思ったか?あのスキルって幸運度を変更するだけのはずだよな・・・。』


 会話している最中にも、敵は立ち上がり、此方を睨みつけてくる。その赤い目には、今のダメージによる怒りの炎が燃えているように見えた。


『もしかして、幸運度って、文字通り運勢を操るって訳じゃないよね・・・?』


『数値が低いと、何処かのレベル0のツンツン頭の少年の如く不幸になるってか?ありえねえだろ、そんなの。』


『そうだけど・・・。』


『話は後でだ。そろそろ来るぞ。』


 麗奈とのチャットを切り、敵に集中する。スイッチをOFFからONへと押し込んだかのように戦闘用に意識が切り替わる。


(死んだら復活はしないんだ。気を抜いてる場合じゃないだろ!疑問は後で聞けばいいんだから。今は・・・)


「こいつに勝つ!」


 俺たちと<<アマリリス>>の戦闘が始まった。

友人に、「お前のスキル見にくいよな」って言われました。

それじゃあどうすれば見やすくなるって聞いたら、系統で分けて名前を付ければいいじゃんとのこと。

この説明じゃ分からないと思うので例を書きますね。



・刀系統スキル”神風”


・回避系統スキル”霞楼”


・付与系統スキル”神衣:赤神威”


・常時発動系統スキル”月夜の支配者”等・・・。



もしこれで違和感などがないようであれば、今までのを修正して、この形にしたいと思います。

これよりももっと良い分け方があるよって人は、教えて頂けると助かります。


勿論、感想等も待ってますよー^^

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