運命に仕組まれた子供たち
こんにちはしいなです。
小説書き始めました。よろしくお願いします。
SNSでの転載はOKですがなりすましやAIでの学習はおやめください。
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僕は今でも後悔している。
いや、この先ずっと後悔するかもしれない。僕、佐々木信孝は、帰り道に怪異に出会った時点で、この先の未来があらかじめ予想されていたはずだ。普通、怪異に出会った男子高校生が、この先平凡な人生を送ることができるとは限らない。ましては明るい未来が待ってるなんてもってのほかだ。怪異は一度出会えば一生付き纏うらしく、僕は最悪な人生を歩むのかもしれないと自ら悟ったのだった。これは、すべての元凶といっても過言ではない、始まりの物語。地獄を味わうことになる、終わりの始まりだ。
「なぁ、信孝」
学校の放課後、机の前の席に座っていた親友の中岡裕二に話しかけられた。教室には誰もいない。
「口裂け女って知ってるか?」
裕二の口から意外な一言が出てきて、思わず動揺した。こいつがオカルトに興味があるとは思ってもいなかったからだ。
「知ってるも何も…、都市伝説だろ?それがどうかした?」
中岡裕二― 僕の幼なじみの親友。いつも周りから愛されている、いわばマスコットキャラクターのようなおいしいポジションで世渡りしている男だ。僕はこいつを羨ましいとか妬ましいとか、そんな感情はない。ただ、一つ気になるのはなぜ僕みたいな影の薄い平凡な人間をベストフレンド扱いしているのかつくづく疑問に思う。
「見たんだよ」
「え?」
「見たんだよ!2組の女子が!!口裂け女に『ワタシキレイ?』って!!」
アホか。僕はそれを聞いた途端、呆れてしまった。裕二がなぜ口裂け女の話題を提示したのかと思ったら、予想通り、単なる噂話に振り回されていただけだった。裕二が目撃したほうがまだマシだったかもしれない。いや、気のせいか。
口裂け女。結構昔に流行った都市伝説だ。赤いコートを羽織り、口元にマスクをした女の怪異だ。来たる人々に『ワタシキレイ?』と聞いてくる。はいと答えればこれでもとマスクを外し裂けた口を見せてくる。そして鎌で、口裂け女とおそろいの口にされるらしい。いいえだと、殺されるらしいが、僕は信じていない。
「口裂け女なんて、とっくに滅んでる。聞いた僕が馬鹿だったよ」
僕はそう言って帰ろうとした。
「待てよ信孝、ホントなんだって!」
「はいはい」
「あっ、明日の数学Aのノート写させてくれよな!」
「はいはい」
そう言いながら残った裕二を後にして教室を出た。
夕方、時刻は午後の6時である。口裂け女が出る時間帯。すなわち逢魔が刻である。僕はそもそも、占いも予言も、都市伝説も非科学的だし胡散臭いから信じていない。僕はそう思いながら、下校していた。ふん、口裂け女なんているわけねーだろバーカ。不審者だっつーの。仮に口裂け女が出てきてもどーってことないし。僕は心のなかで啖呵を切る。
その時だった、僕の目の前に口裂け女に似た特徴の女が立っていた。僕はどうせ一般人だと思い込んでいたがそうじゃなかった。
『ワタシキレイ?』
口裂け女と同じフレーズ。僕は寒気がした。いや、落ち着け。相手は口裂け女の姿をした一般人の可能性があるかもしれない。そう思いながら下を向くと、鎌を持っていて、背筋が凍った。ああ、僕は確信した。確信したぞ。
本物の口裂け女だ。
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!死ぬ、僕死ぬかもしれない!!
僕はかなりテンパっていた。まずい、裕二が言ってた口裂け女に遭遇してしまった。僕は何とか回避方法を考え、適当に返事を誤魔化した。
「ま、まあまあかもしれませんね!」
僕の声は震えていた。前を向くと口裂け女が黙っていた。助かった…。そう思った瞬間何か刺さったような感触がした。僕はいつの間にか口裂け女に腸を抉られていた。
「ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ!!」
僕と口裂け女の間に、血の雨が降り注ぐ。僕はあまりの痛みに気を失いながらも、反射的に叫んでしまった。死ぬ、確実に死ぬ。僕は、死を確信し、今まで出会った人たちのことを思い出す。母さん、父さん、じいちゃん、ばあちゃん、裕二、先生、クラスメイトの皆…。今までありがとう、これからの人生、悔いのないように生きろよ…。僕は意識が朦朧としながらも唇をかみしめて覚悟した。
「コレデオワリヨ!!」
口裂け女が叫んだ瞬間、殺されると思って目を瞑った。
すると、何やら刃物のような、切り刻んだ音がして、あっ死んだなと思った。
だがしかし、何秒たっても僕は死ななかった。恐る恐る目を開けると一人の女子高生が口裂け女の首を鷲掴みにしていた。何が起こっているんだ…?僕は唖然として女子高生を見つめていた。僕は彼女に助けられたのか?だとしたら信じられない光景である。女子高生が口裂け女を殺せるわけがないのだから。
「あんた、邪悪知ってる?」
彼女はそう質問する。邪悪?何を聞いてるんだ…?
「シラナイ!!シラナイ!!」
「あらそう。なら用済みね」
彼女はそう言って口裂け女の首を細切れにした。すると細切れになった口裂け女の首が醜い断末魔をあげて消滅した。
わけがわからない…。僕は驚きの連続で考えるのをやめた。その途端意識が遠のいていき、気絶した。
「はぁ、最悪。何で被害者の看護をしなければならないんだか。大体、逢魔が刻には怪異は現れるのはお決まりだって言うのに…」
彼女はため息をつきながら、倒れた信孝を見ておんぶした。
「まぁいいわ。この件はRXさんに報告しておきましょう。きっと感心するに違いないわ」
彼女はそう言いながら、信孝の通学路とは逆方向の道を歩む
物語はまだ、始まったばかりであった。
to be Continued
これは、ペルソナ3や物語シリーズにインスパイアされて作られた作品であって決してパクリではありません…




