96/96
第96章 持ってきた
15分ほどしてから、本を持ってきてくれた。
「『セントラル』の旅行記はいくつかありますが、そのうち今も使えそうな最近のモノ3冊を選定し、ご用意しました。ただ、どれも数十年は昔のものですので、今も使えるか、と言われましたら……」
係員は最後の方の声を濁して伝えてくれる。
どう考えても今も使えるとは到底思えないが、それでもないよりかははるかにマシだ。
そうカイツは思った。
「ありがとうございます」
代表してカイツが3冊の本を丁寧に受け取ると、そのまま本を読むための台へと静かに置いた。




