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第89章 受理

「……申請を受理しました。館外持ち出し禁止図書、第38296503号、閲覧を許可します。係員の見張りの元、閲覧を行ってください。部屋は以下の順序で移動してください」

係員ロボットが丁寧にも、レシートを発行してくれる。

レシートは紙だった。

「昔のシステムをそのまま使っているんだな」

カイツがつぶやく。

少なくともこのシステムは最近見ていない、それぐらいの過去の遺物という認識だ。

ただここではまだ現役で、単純にシステムの更新がされていないだけという可能性もあるが、そのあたりはカイツらにはわからないことだった。

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