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第76章 チップ
「どのような要件かな」
まず応対するのはカイツだ。
少なくとも4人のリーダーだから反応するのは当然のことだろう。
「貴様らはこのチップを見たことはないか」
見せてきたのは3cm四方くらいの橙色をしたものだ。
パッと見はきれいにラミネートされたミカンの皮だと思うだろう。
「いえ、知らないですが……」
「そうか、ならばいい」
そして去ろうとしたとき、ふと1人の兵士がヒャカリトを見た。
「これは、ヒャカリト・アールハン少佐殿ではないでしょうか」
「そうだが?」
「これは失礼をいたしましたっ」
急に姿勢を正し、その一人だけがヒャカリトに完璧な最敬礼をしてみせる。
ほかの兵士は次に聞きに行ったようだ。