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第74章 待機中
カイツたちが耳を傾けながらコーヒーを飲んでいると、やはりというべきか、騒がしい声が聞こえる。
どうやらこのあたりの領域を拡大したくてやってきた、いわゆる先遣隊のような人ららしい。
それでも最低限の礼儀というものはあるらしく、していることこそ激しいものだが、口調は丁寧だ。
「……彼らがこの空港を封鎖したんだろうか」
「可能性は十分にある……いや、きっと彼らなんだろうね」
ヒャカリトとの相談はまだ続く。
少なからず可能性があるのであれば、それを考慮に入れて動くべきだ。
だが何か事を起こすには情報が足らなさ過ぎた。