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第51章 日誌閲覧室
指定されたところは、すぐそこだった。
「意外と近かったね」
「だな」
ローリールとヒャカリトの会話もそこそこに、部屋の扉が開いた。
閲覧室とされたその部屋は、おもちゃの類があるように見える。
「もともとは娯楽室だったのかもな」
ローリールがヒャカリトに向かって言った。
「そうかもね」
ヒャカリトが答えながら部屋に入る。
すでに日誌はモニターに表示されていて、読まれるのを待っていた。
「最初の方は平穏無事だね。何事もなく航行していたみたい」
日々の業務日誌はローリールなら難なく読めるが、ヒャカリトにとっては訳が分からないものばかりだ。
「見つけた。ここからだ」
その中でもようやく目当てのところをローリールは見つけたようだ。