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第38章 出発
「出港準備、全てオーケー」
全員が宇宙船に乗り込み、シートベルトを着用していた。
「システム確認……よし、大丈夫」
ヒャカリトが確認を終わらせた。
「燃料類も、しっかりと入れたから、半年間は無補給航行可能だよ」
そう言ったのは、ヒャカリトだ。
「よし、管制塔へ連絡。出発するってな」
カイツが言うと、すぐにヒャカリトが音声をオンにした上で、管制塔と通信を実施する。
「こちらヒャカリトです。これより離陸します。承認を」
「こちら管制塔。離陸承認します。お気をつけてください」
それからコースポイントの説明を受け、慣れた手つきでヒャカリトが船を操縦した。