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第26章 第45連星系
「現在位置がわかりました」
ジョージの言葉を、誰もが待っていた。
「ここは、第45連星系です。確率、99.998%」
「嘘でしょ……」
声を出したのは、意外にもサバルだった。
「知ってるのか」
カイツがサバルへと尋ねる。
「知ってるも何も、恩師の教授の故郷よ」
「どの惑星かわかるか。そこに行けば、補給が得られるかもしれない」
カイツがヒャカリトに目配せし、さらにローリールと連れ立って船の後ろへと向かった。
補給すべき物資の確認のためだ。
「たしか、第5惑星よ。ただ……」
「ただ?」
カイツが先を進めるように、サバルへうながす。
「昔、大規模な地殻変動が起きて、99%の人が亡くなったそうよ」
「だが、1%は生きている。俺らがそこにかける価値はあるだろうさ」
カイツはサバルへ言うと、ロミクたちにそれを伝えた。