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第24章 移動直後
緊急転送の場合は、周囲数千光年という範囲のどこかにいくことになる。
それも、現地の状況は不明確のままで。
今回、カイツとロミクが到着したのは、どこかの恒星系だった。
カイツの船の中は、固定していないものは飛んで行って、ばらばらになっていた。
「いてて……」
カイツは頭を抑えつつ立ち上がる。
シートベルトをしていたから、飛んでいくことはなかったが、それでも、一瞬何があったかわからなくなっていた。
「周囲1光年に敵なし。観測継続……」
ジョージが淡々と読み上げていく。
「ここはどこだ…?」
そこに、ロミクから放送が入ってきた。