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第21章 接舷
エル社の面々は、カイツのいった通りに、ワープ先で止まってくれていた。
「よし、周囲の警戒を怠るなよ」
「分かってるって」
カイツが言うと、すぐにサバルが答えた。
「なら、大丈夫だな」
周囲は小惑星帯で、敵艦が見づらいと言う問題はある。
だが、サバルはそれらを、すべて的確に見抜いていった。
「ビーコンを切ってもらうように送信して」
カイツがヨウビに伝える。
「転送終了。ビーコン送信終了しました」
「よし、では接舷。向こうと一緒にワープできるか」
「計算に30秒いただければ」
「すぐに取り掛かってくれ」
カイツがすぐに指示を出していると、サバルが叫んだ。
「敵来たよ!」