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第19章 ワープ準備
1発目を撃ってから、きっかり3分と45秒経過すると、緊急退避航行へと移行する。
「よし、ここまでは計画通りだな。短距離ワープは」
カイツがヒャカリトに聞く。
「緊急プロトコルに基づいて使用可能」
ヨウビが代わりに答える。
「なら、ヒャカリト。邂逅地点へ直接ワープかまして、大丈夫だと思うか」
「大丈夫だと思うね。ただ、緊急プロトコルによるワープでは、推力が不足するから、どこからかその分を補給しないと」
「目標地点は破砕帯だ。そことの転移でなんとかならないか」
カイツがヒャカリトに尋ねると、すぐにAIに計算をさせる。
「大丈夫っぽいね」
「よし、ならすぐに発動だな」
カイツがヒャカリトに言ったら、すぐにAIが反応した。