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初めての武器屋

 王城から戻ってきた。たった一言だけ伝えるあのクソ国王にはうんざりするが次に会うのは反乱の時になるだろう。さっと着替えを済ませ客間に向かう途中スカイ公爵に呼び止められた。


「シンヤ殿下、武器はお持ちですかな。もしもっていないようでしたら公爵家の護衛騎士たちが使っている剣を打っている鍛冶師を紹介するのでこの手紙をもっていってきてください。お金はこの中に金貨10枚入れてますので」


「ありがとうござい…いや、ありがとう。助かるよ。ダンジョンに行く前によっていくよ」


 危ない危ない。敬語はダメ、絶対。

 帰りの馬車の中で注意されたのだ。王族たるもの敬語でしゃべるのはダメだと。転生してすぐに言葉遣いを丁寧にしたからなあ。気をつけないと。


「おまたせ。やっぱり落ち着くなあ」


「では行きましょう。あ、メイドの皆さん。おいしいお茶ありがとうございました」


 ティナが深々とお辞儀をする。メイドたちを見ると少し苦笑いだ。よほどお代わりをしたのだろう。屋敷をでて背伸びをする。


「よし、それじゃギルド行って依頼受けていくか。少しでも多く稼がないとな」


「ダンジョン1の依頼なんてもうあきたわ。まあでもシンヤがいるから仕方ないわね。銅貨1枚の依頼でも半分取られて500ダリーだもの」


 ダリーとはこの世界のお金の単位だ。まあ1ダリー1円なのだが。1000ダリーで銅貨1枚になり、銅貨100枚で銀貨1枚、次がややこしいのだが銀貨10枚で金貨に変わる。その金貨が100枚あれば白金貨になり白金貨10枚で黒金貨となる。なのでスカイ公爵から武器代としてもらった金貨10枚は日本円に直すと1千万円になるのだ。


「あー依頼受けた後に鍛冶屋に行っていいかな?スカ…父上から紹介状をもらってるんだ。あと武器代も」


「おう、いいぜ。俺もちょうど武器を更新したかったんだ。村を出るときにもらった剣はもうボロボロでよ」


「私も買い換えたいわね。そうと決まればさっさと行くわよ」


 ギルドについた俺たちは常時依頼であるダンジョン内の調査を受け紹介された武器屋に来た。中に入ると様々な武具、防具がそろえられておりカウンターにはいかつい髭を生やした小さいおっさんが座っていた。


「いらっしゃい。って初めて見る顔だな。鍛冶屋ドラグンにようこそ。俺は店主のドラグンだ。そこのお前さん、ちっこいおっさんと思っただろ。顔に出とるぞ、俺はドワーフだからな。この鍛冶屋もここ100年はあの名門のスカイ公爵様に懇意にしてもらってるんだ」


「あー、そのスカイ公爵様からの紹介状があるんですけどー」


 そういい俺は手紙を渡す。ちなみに3人は武器に夢中になっていて俺一人だ。ドラグンは紹介状を受け取り目を通すと見る見るうちに顔が青ざめていった。そして何か叫ぼうとしたので俺は慌てて耳元でささやいた。


「その手紙になんて書いてあったかは知りませんがあの3人は知らないので黙っててください」


「あ、ああそうだな。ちょっとこっちにこい」


 俺は強制的に店裏まで連行されていった。連行といっても3人にはどんな武器がいいのか話し合ってくるとごまかしたのだが。

 ダンジョンには次々回になります。次回はドラグンとのお話と武器の購入の予定です。

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