覚悟3
誰でもできる簡単な仕事にさえ採用されないとは思ってもみなかった。面接官は採用者のみに連絡すると言い、その理由を明かさない。だから自分のどこがいけなかったのかを反省することもできず、アルバイトなのに十社応募して全落ちだ。
負のスパイラルに入り、下へ落ちていくほど「ある疑問」が心に強く問いかける。
「なぜ退職前に次の仕事を決めなかったのか」
退職して無職になり、数年を経た今ならそう思う。しかし、在職当時は「今すぐにでも辞めたい」と、そのことで頭がいっぱいだった。これはストレスフルな状況から逃げ出すために、生存本能の一つである「逃走」が働いたと考えれば仕方のないことだ。
さらに在職中の転職活動は精神面だけでなく、「時間的」にも制約がかかる。
・転職先の選定
・履歴書や職務経歴書など書類作成
・面接時間の調整、など
仕事終わりや休日にゆっくり休むのでなく、転職活動の準備をするのは気が重い。結局何もせずに翌日はいつものように満員電車に揺られ出勤する変わらぬ日常があった。
そもそも私はタイムカードを押したその足で応募先企業に面接へ行き、「御社のためにがんばります」などと気持ちの切り替えができるほど器用ではない。面接を受けたとしてもどっちつかずで結局採用には至らなかっただろう。
このように「気が重い」、「器用でない」などできない言い訳ばかりした代償として、収入ゼロの期間が数年続いた現在があり、これはしばらく終わりそうもない。
私は「今すぐ辞めたい」と思っていた在職当時の自分に言ってやりたい。
「転職するなら覚悟が必要だぞ」
人はストレスフルな状況に直面したとき、逃走の他にもう一つの生存本能がある。「闘争」だ。
ストレスから逃げるのでなく立ち向かって対象物を排除するのが闘争だが、これは相当の精神力を消費するので普通はできない。しかし、普通はできないことをするのが「覚悟」なのだ。
できない言い訳を並べて何もしないなら、仕事は辞めるべきではない。次の転職先が決まるまで辞めるべきではない。仕事を辞めた瞬間から、負のスパイラルは始まるのだ。
面接のルール2:
・退職は転職先が決まってからでないと後が大変。
・在職時の転職活動は制約があり苦労もあるが、不退転の決意で乗り越えろ。
・転職すると決めたなら覚悟を持ってやり遂げろ。
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作者がやる気になります。




