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面接は最初の6秒で決まる  作者: 坂月陽
第十二章 面接日前日
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面接日前日4

面接日前日、私はルミナスへ向かうためにバスを待ちながらメモを確認した。昨日書いたメモには次のことが書かれてある。


・想定質問(基本の六):

応募先の強み、求める人物像、志望動機、退職理由、空白期間、逆質問

・想定質問(応用の五):

自己紹介、自己PR、前職での三つ(成果、失敗、学んだこと)


それぞれの質問には回答例が書き込んであり、今から確認して修正していく。昨日まとめていて興味深かったのは「自己紹介」と「自己PR」の違いだ。私はこれまで同じようなものだと認識していたがとんでもない、似て非なるものだった。


自己紹介は相手に興味を持ってもらうための簡単な紹介。初対面の相手に自分を覚えてもらうための話題作りなので、短くかつ印象に残るものにしなければならない。


一方で自己PRは最初に結論、根拠、具体例の順番で話す。最後に自分の強みが応募先でどのように貢献できるかを説明するプレゼンだった。


危なかった。明日このどちらかを質問されたら見当違いのことを答えていたかと思うとゾッとする。やはり事前の確認は大事だ。


駅に着くと、今度は想定質問とその回答例の順に暗唱する。面接は明日なのでそれまではできるかぎりのことをしておきたい。


ルミナスの前に着くと、私は意識的に大きく息を吸った。今日の目的は明日の面接に向けての身だしなみを整えることだが、実は「裏目的」がある。江田さんを面接官に見立てての面接の予行練習だ。


面接は初めての場所で初めて会う人と三十分近く対面で会話をする時間である。相手がどんな人で、どんな質問をしてくるかわからない。緊張して当たり前だ。想定質問を作ったとはいえ、想定外の質問をされてもおどおどせずに相手の納得する回答をしなければならない。面接時はメンタル面が大きく左右される。


一方でルミナスには何度も来たことがあるがそれでも緊張する。江田さんが美人だからだ。願望は現実どおりになることなどほとんどないはずなのに、ルミナスにかぎっては願望どおりになってしまった。


私は学生のころから美人に弱く、蛇に睨まれた蛙になってしまう。美人の前だとガチガチに緊張して目も見れない。美人に何度接しても、五十歳手前になった今でもいまだに緊張する。つまり、江田さんを前にしてもいつもどおりに話ができれば、明日は練習どおりに回答ができると考えている。


今日は予行練習として江田さんに逆質問を二つ用意してきた。ただし、江田さんの場合は最後に質問するのでなく、タイミングを見計らうのが面接との違いだ。


ご覧いただきありがとうございます。

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