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面接は最初の6秒で決まる  作者: 坂月陽
第十二章 面接日前日
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面接日前日1

まきちゃんの本を読み終わり、理解を深めるためにさらにもう一周してからファミレスに応募した。スマホに「メッセージ」が届き、応募先との面接日調整を経て明日、私は一ヶ月ぶりに面接を受けに行く。


想定質問の11個はすでに作成済みだ。応用の五はまだ不安もあるが、キーワードさえ抑えておけば大丈夫だろう。それに明日まで時間はあるので、もう一度詳細を詰める予定だ。


その他にも私には面接の準備に向けてやっておくことがある。まきちゃんの本のタイトル「面接は最初の6秒で決まる」の根幹でもある「第一印象」、つまりは「清潔感」だ。私は面接日が決まってすぐに美容院に予約を入れた。


美容院の名前はルミナス。由来は知らない。駅から少し離れたところにある平凡な美容院だ。


おじさんは身なりを気にしなくなったら老け込むと言われるが、私が床屋でなく美容院を選んだのはそうした理由からで、店内は女性客が多いので程よい緊張感があり老け込み防止に役立つのではないかというのが一つ。そしてもう一つがルミナスを選んだ最大の理由である「江田さん」の存在だ。


二十数年ぶりに実家に戻ったので駅前はすっかり様変わりしていた。学生のときに髪を切っていた店は記憶になく、ほとんど新規開拓に近い状態だった。


美容院はコンビニ、歯医者と並んで駅前に店舗が多く、前を通っただけでは良い店かどうかなどわからない。そこで口コミサイトを見てみるが、どこも同じような評価でやはりわからない。最終的に自分の勘を頼りに店選びをすることにした。


私は店選びの条件を三つに絞り、スマホ片手に駅前店舗を探し歩いた。


・派手でないところ

・大きくないところ

・混んでいないところ


一店目、二店目と路面店を探したが、私の勘は反応しない。外から店内の様子が見える窓の大きな店は、当然私が髪を切られる姿も見られるわけでこれはこれで恥ずかしい。


次に階段を上り二階にある店をドア越しにのぞいてみたが、今度は中の様子がよく見えない。ぶっつけ本番はこれまで何度も経験があるが、うまくいった試しがない。


この店はダメ、あの店もダメと繰り返しているうちに駅前店舗は残り一つになってしまった。私が利用する最寄り駅は大きな駅ではないので、駅前に店舗があるといってもたかが知れている。次がダメなら家に帰り、もう一度調べて出直すことにした。


スマホに表示された最後の美容院はルミナス、地図によると駅から少し離れた街道沿いにある。歩いて十分というところか。運動不足の私にとって、一瞬ためらう距離だった。


(考え直すなら今だぞ)




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