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面接は最初の6秒で決まる  作者: 坂月陽
第六章 準備
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準備2

「準備の章」は面接までにやっておくリストと心構えをまとめたものだが、私はそもそも面接の「準備」という概念そのものが欠落していた。準備がなければうまくいくものもいかなくなる。不採用になって当然だった。


まきちゃんは言う。


「面接に来る応募者は新卒も中途も皆一様に緊張しているの。なぜかしら。答えは簡単、『準備不足』だからよ。何を聞かれるか不安で頭がいっぱいになって、ネガティブ思考に働くから緊張するの。バカなのかしら。少し調べれば面接官の質問なんて『パターン』でしかないのに」


私は思った。


「まきちゃん、それは無理があるって。初めての場所で初めての人と会い、目の前に座っているその人が自分の将来を左右する。緊張するのは当たり前だって」


私は突っ込んだが、どうやらそういうことではないらしい。まきちゃんは説明を続ける。


「受験を思い出してほしいの。先生は『試験に出る問題』を事前に教えてくれるわ。合格者は基礎を固め、過去問を何周も繰り返してわからない問題はないと思うまで勉強して試験に臨むの。試験日には自信しかないはずよ。一方で応募者はどうかしら。彼らと同じくらいの準備をして面接に臨んでいるのかしら」


ぐうの音も出なかった。私は社会人経験があるので、アルバイトの面接などどうにでもなると思っていた。それよりもっと緊迫した中で仕事をしたことがあるから。


しかし、結果は全落ち。私には「不採用になる何か」がある。それを見つけて対策を講じないかぎり次の面接にも必ず落ちる。


まきちゃんは面接の「準備」について具体的な説明を始める。


「面接の準備は応募する会社が『どんな会社』なのか、次の三つの資料を読み込んで調べることなの。


・求人広告

・会社のHP

・会社の口コミサイト


まず『求人広告』について、求人広告は誰に向けて書かれたものかしら。もちろん『応募者』に向けて書かれたものよ。それはつまり、最初から最後の一行に至るまで応募者に読んでほしい情報が書かれているということなの。でも、それを知らない応募者がほとんどじゃないかしら。


給料も大事、勤務時間や福利厚生ももちろん大事。でもね、もっと大事なことが求人広告に書かれてあるの。それはどんな応募者に働いてほしいか、会社が求める『人物像』が書かれてあるのよ。


応募者はそのイメージができるまで徹底的に読み込んで自分を重ね合わせるの。それができれば志望動機や面接官の想定質問の作成にとても役立つわ。


ただし、『ブラック企業』の求人広告には注意して。彼らは『おいしい話』をぶら下げて応募させようとしてくるわ。次の謳い文句が出てきたら要注意よ。


・少数精鋭

・二十代活躍中

・アットホームな職場

・お客様にありがとうと感謝される仕事


他にも怪しいと思ったら、すぐに調べて。それも面接に必要な準備の一環なのよ」





ご覧いただきありがとうございます。

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