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面接は最初の6秒で決まる  作者: 坂月陽
第六章 準備
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準備1

朝ノートの最後の一行を書き終えて「。」で締めくくった瞬間、力が一気に抜けた。朝活初日の三つをやり終えた緊張感から解放されたのだろう。しかし、朝は始まったばかりだ。疲れたからとここで横になっては昨日と何も変わらない。


「朝食でも食べようか」


横にならない方法を考えたとき、真っ先に朝食が頭に浮かんだ。準備をしようと席から立ち上がると、キッチンから音がした。どうやらタッチの差で家族が先に使い始めたらしい。


「チッ」


思わず舌打ちしてしまった。いつもそうだ。何かを始めようとしたときにかぎって邪魔が入る。昨日までなら不貞腐れて席に戻り、動画のおすすめを観るパターンだが今日は違った。


プランAがダメならBだとばかりに部屋を出てシャワーを浴びに向かう。服を脱ぎ、風呂場へ入って頭から熱いお湯をかぶりながら考えた。


「これってもしかして、良い方向へ向かっているのではないか」


心のモヤモヤを言語化してすぐに効果が現れた。運がない、面接官に見る目がないなどいつも周りのせいにして「色眼鏡」で見ていたものが、少しずつ「現実」が見え始めてきたのかもしれない。


相手が悪いと言ったところで何も変わらない。自分が相手を、周りを変えていかなければならない。タッチの差でキッチンを使われてしまったなら、その間に何か別のことをすればいい。


「その時間」をどう過ごすかでその日の予定が変わってくる。遅かれ早かれシャワーは浴びるのだから、待っている時間に済ませてしまおう。こうした「スキマ時間」を有効に使えば予定している一つのタスクが完了し、次のタスクへ取り掛かることができる。「時間は作るものだ」とはよく言ったものだ。


案の定シャワーが終わりキッチンを通ると誰もいなかった。私はコンビニで買ったサラダを皿に移してドレッシングをかけ、やかんに水を入れ火にかける。サラダを部屋に運び、マグカップにインスタントコーヒーの粉を入れ、沸騰したお湯を注いで再び部屋へ戻る。


このたった数分のタスクを邪魔されたばかりに一日を悶々と過ごした日が何度あったか。今日は朝活初日の記念すべき日なので、今日から良い流れを継続していきたい。


コーヒーを一口すすると、まきちゃんの本を手に取りページを開く。刺さった言葉をメモしながら、時には自分の状況に置き換えて丁寧に読み進める。


「なるほど」


ご覧いただきありがとうございます。

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