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叫べ!ライオット  作者: 石田左右
庵野高校軽音楽部編
7/10

ハートに火をつけろ

遂に玲の初スタジオ!

波乱の予感!

「叫べ!ライオット」第7話始まります!

僕らは先生と部長の許可を貰い、

学校近くのリハーサルスタジオへ向かった。

ギグバックと呼ばれるものを背負う彼らと共に歩いていると何か僕も特別な人間になれたようで心拍数が上がる。


程なくしてスタジオに着いた。

一階にチェーン店の飲食店が入っていて、

いい匂いのせいで少しお腹が減った。


スタジオは大きなビルの中に

たくさんの部屋があるようだった。

ここで僕たちは大きな誤算に気づいた。

空いている部屋が一つしかなく

その部屋がこの施設の中で最も広い部屋で

料金も他の部屋よりも高額だったことだった。


僕らの中で手持ちが一番多かったのは意外にも

愛くんだったが、割り勘で平等に支払うことになり、

1時間のみスタジオに入ることになった。



各々機材を準備していく中、風吹くんが備え付けのマイクを大袈裟にも見える飛行機のコックピットのような

機械に繋いでくれた。


「マイクはわかるよね。この線がマイクシールド、

そこからこのPA卓って呼ばれる機械に繋がる。

そこから色んな機械通して、

スピーカーから音が出る。

これが玲くんの楽器ってこと。

曲は知ってるんだよね。

歌詞はスマホ見ながらでいいからとりあえず歌ってみて。」


「自分が思ってるよりデケェ声ださねぇと

聞こえねぇからな。気張っていけよ!」


白夜くんに肩を叩かれたのと同時に愛くんもマイクをセッティングしているのが見えた。


「愛くんコーラスもやってくれるんだね。助かるよ!

白夜はあんまり歌上手くないから。」


「下手ってことはねぇだろ。」


「まあね。いやー楽しみだよ!

それじゃ原曲と同じ感じで4カウントで始めるね。」


「OK。BPMは少し早める?」


「そうだね。ほんの少しだけ。」


何を言ってるのか僕にはさっぱり

理解できなかった。

呆気に取られていたその瞬間、


―スティックを打ち付ける音から

アフリカの部族が奏でているかのような、

腹の奥から沸るようなドラムの音と

大音量で白夜くんがギターを掻きむしる音が鼓膜を揺らす。

そして愛くんが歌い出したのと同時に重低音が

僕の肋を響かせる。


(もう!歌が始まっているんだ!)


不慣れな英語を必死に口ずさむ。

恥ずかしさと何もできない自分への

フラストレーションが溜まる。

ニヤつく愛くんの顔を見た時、

僕の中で感情が堰を切ったように溢れ出した...



―「玲、走りすぎ。みんなの音を聞いて、

曲のテンポをちゃんと捉えて。

黒澤くんもサビで少し走ってる。

黄野くんと僕は相性がいいと思った。」


「サビは少しテンポアップした方が勢いあっていいだろ!」


「白夜...君はその範疇を越えてるよ。」


「「「でも」」」


「「「いいボーカルだ」」」


「そう思うだろ?

こいつのLOVEマシーンも結構良かったぜ!」


「...無茶振りだったじゃないですか!

やめてくださいよ!」


あの感覚は...僕のハートに火をつけた。

そんな気がした。

水も飲まずに3時間シャウトし続けました。

作者の初スタジオの思い出です。。。

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