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叫べ!ライオット  作者: 石田左右
庵野高校軽音楽部編
6/10

READY STEADY GO!!!!

「叫べ!ライオット」6話!

本当の意味で玲の物語が始まります!

よろしくお願いします!

翌日、舞さんからの呼び出しで

放課後、プレハブに向かっていた。


僕が着いた頃にはプレハブの中に30人程既に集まっていた。

化学の間宮先生が顧問ということをここで初めて知った僕は少し萎縮してしまった。

新歓ライブで窓を開けて

「話しが違うだろーが!!!!」と

伊月さん達へ怒号を飛ばしていたその人だったからだ。

アウェイな空気の中、

僕の3列ほど後ろで白夜は誰かと騒いでいる。


16:30を過ぎた頃、

間宮先生と一人の女子生徒がみんなの前に並んだ。

彼女は八重歯が印象的でボーイッシュな雰囲気で

いかにもサブカル女子な出立ちだった。

「軽音楽部オリエンテーション始めんで。今年は11人も1年生が入ってくれました。ほんまにありがとう。

部長の佐久間莉沙(さくまりさ)です。

今日は今後の活動について決めてもらうのが主です。

簡単に言えば1年に自己紹介してもらって

1年同士でバンド組んでもらうってことな。

じゃあ一年は前に立って名前と

やりたい楽器、やってる楽器。

あとは好きなアーティストとか喋っときーや。」


それぞれ一人ずつ自己紹介した後、

伊月さんの言ったように僕は白夜と組むことになった。

そして白夜の幼馴染、黄野風吹(きのふぶき)

ドラムとして一緒に組むことになった。

彼は1年E組で小学生の頃から両親と黒澤家の影響で

白夜とずっと音楽をしていたようだ。

彼は白夜とは違うタイプではあるが根明な奴だった。

どこまで追い詰めても聖人なんだろう。

そんな印象の美男子だった。

「玲くん。風吹でいいよ。

バンド一緒にやるのに他人行儀なのは後から疲れるからね。あとはベーシストが必要だね。

俺、一緒にやってみたい人いるんだよね。

ほらあそこにいる。」


彼は宙橋愛(ちゅうばしあい)

細身で中性的な見た目をしていて、

自己紹介の時はアウェイな雰囲気に飲まれた僕以上に

声も小さく、素っ気ない挨拶をかました奴だ。

白夜と風吹によれば彼は音楽雑誌に掲載されるほど

凄腕のベーシストで争奪戦になることを懸念していた。

確かに楽器未経験の人と組むよりは俄然魅力的だが、

僕自身が未経験なのもあって

メンバー交渉は2人に任せた。

帰ってきた答えは拍子抜けしてしまうほど

あっさりしたものだった。


「OK。よろしく。愛って呼んでいいよ。」


理由は白夜と風吹が仙台で

僕が想像していたよりも知名度があった事。

最初は他の部員にも誘われているので

掛け持ちになるが、一番自分に合うバンドを後に選んで

専念するという条件があったからだ。

ともかくバンドができることに興奮している自分を他所に

3人は最初にやる曲を話し合っていた。


「とりあえず、俺が曲書いてくるから!」


「白夜、最初はコピーにしようよ。

玲くんだって未経験だし。」


「うん。何でもいいよ。」


「「「玲」くんはどう思う?」」


「え...みんなに任せるよ。

僕は右も左もわからないし、」


「お前がやりたい曲でも俺はいいぜ」


「そうだね。

俺たちは他のメンバーがどういうミュージシャンか

知りたいのが目的なんだ。音楽性とかは後からって気持ちなんだ。」


「...なんでもいいよ。玲。」


(こういう時ってどんな音楽を言えばいいんだろう...

センス悪いとか思われたくないし、どうしよう...)


その時、部室の端っこで昨日の爆音中庭ライブの件で

間宮先生に怒られている先輩たちの方から着信音が鳴った。


「どうせお前だろ?伊月...!」

「あー。すんません。うい、もしもし。」

「出んじゃねぇ!」

間宮先生に今時なかなか見れない『教育』を施されている

彼らを尻目に愛はボソッと呟いた。


「今の曲でいいんじゃない。」


伊月の着信音は僕でも知っている日本が誇る

モンスターバンドの曲だった。


「まあ、俺もすぐに弾ける曲だ。」

「いいね。ドラムも楽しい曲だし俺も賛成。」

「...わかりました。カラオケ行って練習して来ます。」


その時、白夜が割り込むように言った。


「何言ってんだよ。スタジオで練習すんぞ。」


「えっ」


僕が人生初めてのバンドでやる曲は

L’Arc~en~Cielの

「READY STEADY GO」に決まった。

黄野風吹と宙橋愛が登場しました!

因みにラルクさんの曲はどれも難しいです...

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