【2】『呼び出し』と『依頼』
「すまないなぁ〜」
私はゼナと共に王様に呼び出された。椅子に腰掛け、アジンさんが出してくれた紅茶を飲む。
「いきなり呼び出してどうしたんだ?。」
「いやぁ〜、少しばかり困ったことがあって。」
王様は気楽なイメージで接してようとする。しかしこういう時は必ずと言っていいほど、
「お悩み相談なら王妃様にでも受けて貰えば?。」
嫌な予感がする。きっと変な依頼を押し付けてくるのだろうと直感的にわかる。
せっかくの休みもこれで台無し、にするわけにはいかないな。
「まぁまぁ、そう邪険に扱わなくても、ね。」
同じ同郷の人だというのに、なんだろう。本当にこいつ同郷か?っと疑いたくなるような胡散臭さ。
最初の頃のイメージは何処へ。
「要件だけ。」
「実は隣国パレートスが君の能力を高く買っていてね。特に人の心を読むヤツ、」
「、、、。」
隣でゼナがアジンさんへ菓子のおかわりを貰っている中、私と王様は睨めっこ中。
「心を読むねぇ。口が硬い捕虜にでも使う気かな?。」
とぼけているわけではない、軽く冗談混じりの圧力だ。「私をくだらないことに使う気か?」って言。言葉のあや。
「、、かもね。、でもどうやら相手さんはなんでもユニコーンが欲しいようだ。」
「ユニコーン?。あの、空想上のツノの生えた白い馬か?。」
「いやいや、実在してるよ。ここ異世界だし、」
それもそうかと、納得する私。紅茶を一口飲む王様。
「で、それがなんの関係を?。」
前振りは長い、本題を聞こうと私は尋ねる。
「どうやら向こうの国では近頃大きな祭りがあるらしい、。」
「へぇ。」
「ここからは推測になるけど、その祭りにどうもユニコーンを出したいようだ、。向こうの第二王子が。」
「、、、、なるほど、差し詰めいいところを見せたい子供の願いってところか、。」
親にいいところを見せたい第二王子、そしてグランドアースドラゴンの一件を知ったのだろう。、、って言っても私ってば動物と会話したところ誰にも見せてないし、。
どーせ尾鰭がつきまくって流れ流れて第二王子の元へって感じかな、、。
「私、動物と会話できないはずなんだけど?」
「まぁ、物語には壮大さが必要ってことだね。」
全く、嫌なことだ。日本人でもあるまいし、、
「要件はだいたいわかったけど、。、、安全性は」
「、、、、。」
ノーコメント、一番嫌いな言葉だ。受けと問い、小学生でもできることをできないなんて、本当にこいつ王様か?。
っと、冗談はこの辺。まぁ想像はしてたな、国同士の関係、そして第二王子という立場、そこから察するに、結構面倒くさいバックがついているらしい。
たかだか第二王子が隣国の公爵家を極秘で呼び出す権力はない。詰まるところ、まぁ変な支持があるか、、、、、、、どっちにしろ、くだらない理由だな。
「なら、この件は終わりだな。」
私はカップを机に戻し、そう言い切る。
「ゼナ、お菓子はぁ〜、私が持っていこう。」
ゼナがリスのように口を膨らませて菓子を頬張っている姿に私は察し。菓子が乗っている皿を持っいく。
《お話は?》
ゼナがペンで素早く書き、私に見せる。
「終わった。、そんなことよりも部屋に帰って、また新しい文字を覚えないとな。」
私はゼナの手を取り、ともに部屋を出ようとする。
「一言だけ!。」
声を高くし、王様は扉の前に立つ私に言う。
「パレートスと自国の関係は極めて、悪い。」
「、、、、ハァ〜。」
なんだ、最初から拒否権はなかったんじゃないか。
「アジンさん、ゼナを部屋に戻してくれませんか?。」
「はい、かしこまりました。」
《一緒にいたい。》
そう書くゼナに私は姿勢を低くし、抱き締める。
「すぐ戻ってくるから、絶対絶対約束する。」
そっと頭を撫で、落ち着かせる。ゼナもギューッと私を抱きしめる。
アジンがゼナを連れて退出し、私はまた椅子に座る。
「受ける気になったかい?」
「受けなきゃ、廃国なんざ。冗談じゃねえよ。」
「、、その口調久しぶりに聞いた。」
「っ〜〜〜〜、、、。出発は?。」
私は大きく息を吸い、問いかけながら椅子を立つ。
「3ヶ月後。、くらい、」
「結構先なんだな。」
「まぁ、計画性がある国ってことで、、」
「自国とは大違いだこと。」
私は部屋を出て、ゼナのいる自室へと向かう。アジンさんが上手く対処してくれりゃあいいんだけど。




