【3】「村に到着して、挨拶をしたんですよね,え?誰にって??、」
前回のあらすじ
少女を助けて、少女のに道案内をお願いして、少女のお願いに付き合って、村に向かった。
しばらく歩いて、メーネちゃんが生活している村にたどり着いた。がうん。これはこれは
「、、ごめんお兄さん。」
メーネちゃんは俺の感じに気がついて先に謝ってきたってが、謝る必要ゼロ,私がその空気にしたのが一番悪い。、、村の様子を簡潔に話すと、う〜んギリギリ家と呼べるものがたくさんあるって感じだ、だがそこからは裕福さを大きく感じることはできない。雨風を防げるが嵐は防げない感じだ。
「?、何が?、。にしても立派な村だね。」
私は嘘をつく。だけど優しい嘘くらいついてもバチは当たらないだろう。なんせ、見た目だけでそのものを評価するのは元社会人としては,最低ランクだ。
「そ、そっか。」
メーネちゃんは驚いた感じに答えながら少し嬉しそう、メーネちゃん自身はこの村が好きのようだ。
そして私はメーネちゃんに連れられたまま村に入っていく。村の中をざっと見回りながら私はついていく、しかし村にいるのは子供と老人が結構多い、大人たちはどうしているのだろうか,。
「ここがお家だよ。」
っというメーネちゃん、お家の形はそこそこ悪くない。だが,他のお家とほぼ同等。そこを鑑みるとここの人達は助け合って生きているのがわかる。根拠としては家と家に差がほとんどないことからこちらが裕福、こちらが貧乏、みたいな形ではないことがわかる。もし助け合ってなかったら裕福な方はめっぽう豪邸になっているだろう。さて、それはともかくお邪魔させてもらおう。
「ただいまー。」
メーネちゃんはドアをかけると共にそう言う。
私はその後を様子見ながら入っていく。
「お邪魔しまーす。」
そうして中に入る。扉は閉めておこう。
「お兄さんはここで待っててね。」
メーネちゃんは椅子を引いて,どうぞと。私を椅子に座らせる。
「メーネ?、。」
私が座ったと同時に扉が開き,奥から顔色の悪い女性が出てきた。
「あ!お姉ちゃんだめだよ!寝てなきゃ!」
と、焦りながら言うメーネちゃん、確かに無理に体を引きずっているように見える。
「大丈夫だよ、少し良くなってきたから。それより、その人は??」
メーネちゃんが部屋へ戻そうと催促するも,お姉ちゃんはニコッと笑い、メーネちゃんを安心付けようとする。だが無理しているようにやはり見えてしまう。メーネちゃんもそれをわかっているのだろうか。っと考えている場合じゃない、がどう自己紹介しようか,
「えっと,森に入って道を迷っていたところを、このメーネちゃ、さんに助けていただいた者です。お気になさらず」
とりあえず、そういうことにしておこう。最も怪しくなったらこの村を出るしかないが,
「まぁ、そうだったんですね。ゆっくりしていって、ゲホッ!!ゲホッ!!」
ニコッと笑い話しかけるもお姉ちゃんは大きな咳をする。体の軸も若干ずれてきている。
「お、お姉ちゃん!。」
「大丈夫ですか?!、、」
メーネちゃんはとても焦る。私も焦った。
しかし,お姉ちゃんは治ったのを気に,大丈夫ですよという顔をして私、もしくはメーネちゃんを安心させようとする。しかし先ほどより弱っているように自然と見えてしまう。
「と、とにかくお姉ちゃんは休んでて、今。とってきた薬草を、、」
「メーネったら,また薬草をとりに森に入って。、、オオカミが出るからもうやめてって。」
でも!っと言いそうになるメーネちゃん、しかしお姉ちゃんの様子をみて,ごめんなさいと謝る。それをわかったように、お姉ちゃんは部屋へ戻って行き、メーネちゃんはとってきた薬草を道具を使って潰し始めた。火を起こし,古びた小鍋を使い、水と薬草を混ぜる。とても慣れた手つきだ。
「、、メーネちゃん、お姉ちゃんの部屋に行ってもいいかな?」
実は私は道中、メーネちゃんと少し話をしていた、主にこの世界のことだ。新参者の私にメーネちゃんは嫌な顔ひとつせず答えてくれた。
きっと特殊な人なんだろうという眼差しだけは少しも消えなかったが。
そしていくつか聞けた情報の中でも、大きかったのは、この世界には魔法が存在するという事実だ。まぁスライムとかいたんだから想定してなかったわけじゃなかったが、、しかし魔法は誰でも使えるわけじゃなく、どうやら都会の人が主に使えるとかなんとか,メーネちゃんはあやふやに答えていた。他にも世界のことについて聞いた国というのはあるのか??神様はいるのか?、などだが。いずれもメーネちゃんはあやふやに答えていたところを見ると,どうやら情報を知るのはメーネちゃんが言う都会の人たちなんだろう。
しかし,聞けるだけの情報は聞こうと思っている。ので、あまり伺いたくなかったがお姉ちゃんに聞こうと思っていたところだ。
「えっとあまりおすすめできないかも,お姉ちゃん体調悪いし。」
そりゃそうだ、なんで私は病人に聞こうとしてんだいって、うーんとなると「もしかしたら私ならお姉ちゃんを治せるかも」って言うのを口実にすればいいちゃっ、いいけど、、、嘘つくの嫌いなんだよねぇ私。
「そか,ごめん。少し聞きたいことがあって、、」
私ったら、デリカシーまで無くしたか。、、って『まで』?
「、、ごめんお兄さん。」
「いやいや、私の方こそデリカシーがなかったね。、、、少し外に出て来る。」
気まずい空気になった部屋を抜け出すように私は家を出る。あんな言い方は卑怯だ、私は人間性が腐ってるのかもしれない。、、、、、そこは置いておこう。一応挨拶でも,,
「おい!アンタ!」
ふぅ〜っとため息をついたのも束の間、右から大男の気配!!。濃い声が私の耳を通じて全身をビクッとさせる。
「な、なななんでしょう。」
私は大男の方を見て,くっそビビりながら問に答える。ヤベェ筋肉モリモリマッチョマンだ!!正直言ってコェーー!!
「アンタ,旅人か?」
タビビト??、あ!そうです旅人っス!!、
「は、はい。」
「そうか、なら。このとうりだ!!」
ファ?!ファい!?!?
「どうかメーネの姉、メリルを!助けてやってはくれねぇか!?!」
ごめんなさぁぁぁぁい!!!ってあれ?
「旅人のほとんどが魔法を使えるって、だからアンタにメリルを助けて欲しいんだ!もちろんただとはいかない!。」
「いゃ!いょっとととととと!!!!!!ストップ待ってください。第一私はできるかわかんないですよ!?!それにまず最初から話してください!話が見えないったらアリャしません!」
第一魔法だなんて、このチートだらけの体の一つくらいにはありそうだけど,,,。
「そ、そうだよな、すまない。まず最初から話そう。」
て言うことでお話が始まりました。飲み物を準備して続きをどうぞ。
「ちょっと前にクソ領主がうちに来てな,今までなんの支援もしなかったくせにメリルを側室にしようってな。」
あー美人だからね〜って納得できるできるかぁぁぁあ!!!なんじゃそいつ!?
「んで、もちろん俺たちは断ったさ,なんせあまりにも釣り合わなかったからな,領主が」
一体どんな不細工だっただか,
「そしたら,あのクソ野郎、逆恨みが如くメイルに呪いをかけやがったんだ!!しかも,兵士を連れてきて自分は安全地帯ってこった!クソ!。」
なんで、自分を治すだとか,魅了をかけるだとかしないの??あ、バカだからか。
「それでメイルさんは今,呪いと戦ってると,。どんな呪い?」
俺は大男から貰ったパンを食べながら質問した。尚、大男のパンは進んでない逆にパンが潰れそうで怖い。
「あのクソが言ってる通りなら,衰弱の呪い、どんどん体が衰弱していき苦しみながら死ぬだとさ、クソッタレ!」
うわぁ、タチ悪すぎる。もしチャンスがあったら殴りたい。てか、ほんと酷い話だな,大男も話すの辛かろうに、、。
「、、。呪いって一般的にはどう解呪される?」
「どうって、、、。そりゃ聖水だったり解呪の魔法だったりなんじゃねぇのか,。」
なるほど聖水ね。集中、集中。
「にしても,あのクソ領主次会ったら相打ちにでも!、」
「ほいッ!できた!!」
《聖水》
【一般的な呪いの解呪に使える。】
やっぱりチートだなこの能力だって素材とか元素とか頭に浮かばなくても作れんもん。
「え?、。」
大男は驚き、固まっている。
「あなたのおかげで作れたよ。、はい、これ。持ってってね。」
私は大男の手にポンっと聖水を託して,座っていた地面から立ち,ぱんぱんっと服についた汚れをとる。
「な、アンタが持ってたらいいだろう??。」
まぁまぁ確かにそうなんだけどねぇ。せっかくだから花でも持たせようという算段だったんだが、、
「、アナタさん、メイルさんがお好きなんでしょう。」
「な!?!、」
大男は顔を一気に赤くして驚いた、なぜわかったと。
「せっかくだから,あげるよ。その代わりと言ってはなんだがあと二つほど質問がある。」
大男は唾を飲み込み,言葉を発するのをじっと待った。
ーメーネとメイルの家ー
メーネ「、お姉ちゃん大丈夫?、」
メーネは出来上がった薬草スープをスプーンですくい、姉であるメイルの口に運ぶ。
メイルは口を辛うじて開き,薬草スープを飲む。
メイル「メーネ私は大丈夫だから,それに,、、。」
メーネはそれにの後に続く言葉がなんとなくわかった、しかし否定した。きっとその言葉の後を聞いたら泣き出してしまうと思ったから,涙をグッと堪え、自分より辛そうな姉のため,精一杯尽くす。
ードンドン!ー
扉が叩かれ,メーネはさっきのお兄さんが帰ってきたのだと思い、手に持っていた器を近くの机へ置き、迎えに玄関まで行く。
ガチャっと開く扉,しかしそこにいたのは一人の大男。
「アジットさん?!どうしたの??」
メーネは驚いた、アジットさんはいつも姉のメイルを気にかけ,色々手を尽くしてくれた人だ,しかしこの時間はいつもの木こりに向かっているはず。どうして家に来たのだろうと,
「メーネ!、聖水が手に入った!これでメイルを治せるぞ!」
「えっ?!!」
大男アジットは手に綺麗な小瓶を握り締め,家の中へ入っていく。メーネは状況が掴めないまま,姉のメイルの部屋まで案内する。
「メイル!!!」
「ア、アジット?!」
メイルは驚いたことを隠しきれず辛そうながらも声を出した。
「メイル!これを飲んでくれ。」
アジットは小瓶の蓋を開け,そのままメイルに手渡した。メイルはよく分かってはいないもののアジットが自分のためにしてくれたことだと理解はしていた、そのため小瓶を一生懸命飲み干した。
「はぁ、はぁ。」
メイルはストンっと体をベットに預ける、一気に体の力が抜け、一瞬どうなることかと思ったしかし,次には体に重しをかけていた何かがスーッと抜けていくのを感じた。
「あ、あれ。、、体が」
メイルはさっきまでの姿が偽りの如く、回復力を見せ,すんなりと上半身を起こした。
「メイル!!」
「お姉ちゃん!!」
メーネは姉のベットに飛びつき、掛け布団越しに姉を抱きしめる。、一方大男アジットはメイルの手をギュッと握り締め、嬉しさを隠しきれず笑う。
「わ!二人とも?!一旦落ち着いて!」
メイルの顔には辛いという文字は一つもない。蝕まれていた呪いは綺麗さっぱり浄化されたのだ。
ー落ち着いてー
「で、何があったの?」
メイルはアジットに問いただす。聖水、それは王都にでもいかなければ決して手に入らない代物、そしてとても高い。それをなぜアジットが持っていたか、いや、誰から貰ったのか。メイルはそこら辺しっかりしていたのである。
アジットは話した。家から出てきた人に相談したらくれたと,なら話は早い。メイルはその人を戻してきてと言う、しっかりとお礼をするためにしかしアジットはその人がどこへ行ったのか見当もつかなかった、メーネはその人が助けてくれたお兄さんだと分かった。
「確か,その人最後に二つ質問してきて一つは領主の野郎のこと,もう一つは王都への行き方。」
ー続くー