6人パーティー?
バカップル二人と別れてすぐに、失格したチームが出た合図の花火が鳴り、言われたとおりリタイアしたようであった。
その後も、二発の花火が鳴り、残りチームが13組となった。
順調にチーム数が減っていく中で、イルミ達は森の中で立ち止まっていた。
「イルミ、どういう事?」
引き続き【盗賊】のスキル『索敵』を使って周囲を探っていたイルミは、その効果によって得られた情報によって混乱をしていた。
「分からない。でも、痕跡が――6人分ある」
再び見つけた参加者の痕跡。しかし、その数はタッグの人数を大幅に越えた6人分の痕跡がイルミには見えていた。
「偶然、ここに3チームが出会ったとか?」
「いや、これは、そんな感じの跡じゃない」
とても戦闘があったような痕跡ではなかった。
それは、足踏み揃え、歩みを揃えた様子であった。
「チームで協力している?」
確信を突いた事をコーデリアは言う。
「……うん、多分。これはきっと――そういう事だと思う」
見れば見るほど。いや、正直、その痕跡を一見しただけで、イルミはその答えに行き着いてはいたのだが、こんなただの模擬戦の大会で、そこまでの事をするものなのかと疑ったのだった。
「反則?」
「どう……なのかな? 一応、反則とは言ってなかったけど」
解釈的には自前の装備を禁止しているが、アイテムは禁止していないから回復薬を作っても反則にならないのと同じ理由になるのだが、イルミのした事とは違い、かなり直接的な作戦行動であるように思えた。
「先生達が何も言わないのならきっと問題がないって事なんだろうけど……」
知恵を絞れとは言われたが、そんなのありかよ! と言いたくなる。というか、それでいいのか? と言いたくなる作戦であった。
「どうする、イルミ?」
すっかり戦闘の方針をイルミに任せるようになったコーデリア。それは、イルミへの信頼の証であり、コンビとして成り立っている事を意味していた。
「うーん……6人パーティーか……」
それだけの人数を二人で相手をするには。
敵のレベル、強さも分からない相手を倒すためには。
他のチームが相対して人数が減るのを待つのも手だが、レベル差がほとんどない学生ならば、三倍の人数差は一方的にやられる可能性が高い。
それならば、どうせ勝ち抜くのならば、体力が残っているうちに相手をするべきかもしれない。むしろ、この序盤で6人パーティーの痕跡を見つけた事が幸いだったかもしれないとイルミは思う。
「よし」
決意を固める。
「どうするの?」
「うん、ちょっといい、リア?」




