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プロローグ

プロローグ



 わたしは 人間 ではありません。

 おとうさま(先生)が作った 人型AIロボットです。

 最新の AI の実験のために アイ子は 作られました。

 だから 心が ないんです。

 それはつまり 感情がないということで、




「おーい、アイ子。ちょっと来い」

「はい。おとうさま(先生)

「お前、学校行く気ないか?」

「え?」




 感情がない と言っても アイ子は不幸な子ではありません。

 おとうさま(先生)が作ってくださったから こうして存在することができます。




「今ちょっと笑ったか? なんだ、興味あったのか? 学校」 




 ちょっと笑った? そんなことは ありえません。

 アイ子はロボットなので 学校に行けるのが嬉しいだなんてそんな、




「どうなんだよ」

「アイ子は ロボットなので 必要がないかと思われます」




 そんなはずは、




「へえ〜? じゃあ、なんでそんなに嬉しそうなんだ? いいのか? 願書破いちゃうぞ〜? ……。じゃあ、10秒だけ待ってやろう。特別だぞ? じゅ〜う、きゅ〜う、」





 アイ子 は人間じゃありません。

 でも おとうさま(先生)は とても頭の良い 発明家の博士 です。

 その賢い頭脳で アイ子 を作ってくださいました。

 先生は アイ子の 自慢のおとうさま です。

 その自慢のおとうさま(先生) に作られた 娘の アイ子も

 賢くなりたい と願うのは悪いことでしょうか。

 いいえ アイ子 は人間じゃありません

 そんな願いを抱くことすら ありえないはずなのです。

 アイ子の中に バグが 生まれてしまったのでしょうか?





「バグ!!!!! なので……しょうか」

「は?」

「行きたい です。 アイ子はロボットだから 心がないはずなのに 学校に行きたい と思ってしまいます。これは バグ なのでしょうか」




 バグだったら 大変です

 今までそんなこと 一度もなかったのに アイ子 は 壊れてしまったのでしょうか

 大変なはずなのに おとうさま(先生) は なぜか 笑顔になりました。




「壊れてなんかないよ。アイ子は最新のAIだから、日々進化するんだ」




 それから おとうさま(先生) は アイ子の頭を 優しく撫でてくださいました。


「学校に行ったらね、たくさんの友達とたくさんのことを学べるんだ。そうしたらね、もっともっと、アイ子は進化できる。僕は、そう思うんだよ」




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