ボディガード
ベスの話によると彼女はこの国の王女らしい
「それで、どこぞの王子からの求婚を断る理由が欲しくて取り敢えず誰かいないかと思ってたら、異世界転移したい君を見つけたって訳。」
むちゃくちゃだった。
「んで、結婚してくれるの?」
ベスがきいてくる。
「やだよ。いくら好みの女の子からプロポーズされても、そんな理由でオーケーしないよ。」
流石にオーケーとは言えない…
「え~、王女ってことも明かしたのに断られるのか~…」
「だって、俺の王女様じゃないし、今更改まる必要ないでしょ?」
俺は言う。
「まぁ、オーケーされるとは思ってないし、なら、ボディガードになってよ。君、こっちの世界だと強いしさ。」
とベス。意味がわからない。
「何でって顔してるね。それはねぇ、私この王宮から出てみたいの。そしたら、父さんがね、ボディガードを見つければいいって言うから、それでね。本当はボディガード兼結婚相手にしたかったんだけどそれは、無理みたいだし。」
こんなに可愛い子と外を歩けるっことなのか??それは、したい。多少の危険はあるのかもしれないが、それくらいはどうでもいい。
「ボディガードになら、なってもいい。いや、ならせてください。それで、俺が強いってどゆこと?」
俺はボディガードになることを宣言し、ベスにきく。
「なら、君をボディガードに任命しよう。君がどう強いかをきかれると困るなぁ。私には強いってことしかわからないから。でも、君のクラスなら教えてあげられる。武術家だね。ちなみに私は召喚師だった。」
とベス。
「だった?そして、クラスって?」
「あ~、そうだね、そこからだね。この世界には6つのクラスがある。剣を使うセイバー、魔法を使うマジシャン、銃を使う狙撃手、召喚をする召喚師、精霊を使う精霊術師、そして、素手で戦う武術家。私は君が強いということがわかったから、召喚師の力を全て使って君を召喚した。そして、召喚師の力はなくなって、元召喚師となったの。もちろん、君を元の世界に戻したり、君が力尽きたら私の力は戻るよ。召喚師は強かったり、特殊な能力がある奴の召喚程力を使う。私これでもね強い召喚師なの。それでも、召喚できるギリギリだったのが君。つまり、君は強い、そういうこと。」
なんとなくはわかった。武術家ってことも納得できる。空手やってたからな。でも、俺がどう強いのだろうか?それはわからずじまいだ。どうでもいいことだが、どうしても気になることがある。
「あのさ、現実世界の俺はどうなってるの?」
俺はきいた。
「いないよ、だってここにいるじゃん。」
とベス。まぁ、そうだろうとは思った。
「ベス様、オチヅ国から王子がいらっしゃいました。広場へとお願いします。」
召し使いの声がする。
「わかりました。すぐ行きます。あいつか…少しくせのあるやつだから、一緒にきてくれる?君はタクトと名乗って。」
少し長くなりました。いきなり結婚してしまっては楽しくないですし、この後段々と恋愛発展させていくつもりです。