そんな俺に土下座をするほどにベスって女に惚れたんだな。お前かっこいいぜ。
俺たちは野村の家の前にいた。
「お兄ちゃん、どうしてピンポン押さないの?」
美香が聞いてくる。そう、俺たちはかれこれ10分間もここにいる。一番の理由は俺がビビってる…しかし、いつまでもこうしてはいられない。
「うん、今押すよ。」
俺はインターホンを押す。
——ピーンポーン——
ガチャって音とともにドアが開く。ドアを開けたのは野村ではなく野村のお母さんだった。
「あら、翔樹のお友達?今呼んでくるわね。」
野村のお母さんはそう言って野村を呼びに行った。
野村が来るまでの間に俺は美香と話をする。
「美香、俺と野村はすこーし複雑な関係なんだ…だから少し後ろで待っててくれ。」
美香に伝えると、
「わかった!後ろで待ってるね。」
と言って美香が後ろに下がる。
さて、野村と話すのか…
しばらく待つと野村が出てきた。
「あれ?拓徒君じゃん。こっち戻ってきたの?」
出てくるなり野村が言う。
「いろいろと事情があってな。俺がこんなことをいう日が来るとは思わなかったけど、お前の力を借りたいんだ。」
俺は野村に対して言う。ほんとに野村に力を借りたいなんて言う日が来るとはな…
そうして俺は野村に事情を話した。すると野村は
「事情は分かったよ。でも、お前に力を貸す義理がどこにあるんだよ。俺とお前はそんな仲じゃないだろ?」
そんなことは俺が一番わかっている。だが、なりふり構っている場合じゃない。
「俺だってお前に頭下げるなんて嫌に決まってるだろ?あれだけお前にいじめられてきたんだから。でもな、俺はもう一度ベスに会いたい。会うための方法を知ってそうなのはお前しかいないんだ…お前にはメリットも義理もないことも分かっているんだ。だが、頼む、この通りだ。」
俺は反吐が出そうになるのを耐えながら野村に対して土下座をする。すると野村から出てきたのは意外な言葉だった。
「タクト…顔をあげてくれ。俺は今までお前をいじめてきた。異世界に行ったお前を追っかけてまでいじめた。そんな俺に土下座をするほどにベスって女に惚れたんだな。お前かっこいいぜ。そのカッコよさに俺は惚れた。協力させてくれ。今までいじめて悪かったな…」
まさか野村いや、ショウキがこんなことをいうとは…
「ありがとう、ショウキ。今までいろいろあったけどよろしく頼む。」
こうして俺、ショウキ、美香、3人の旅が始まる。待っててくれ、ベス。すぐに行く。
めちゃくちゃ放置してすみません!これからまた少しずつ更新します。




