しっかり寝顔みるの初めてだけどかわいいなぁ
決闘は一瞬で終わった。
ドラゴンに雷を落として気絶させ、野村の首にケラウノソードを突き立てた。
「参った。参ったから!!殺さないでくれ!!」
野村は必至で命乞いをする。もともと殺す気なんてない俺に命乞いなんて無意味なんだけど、ここはその命乞いを利用することにする。
「殺されたくなければ約束しろ。もう二度とベスを襲わないと。」
「約束する!!絶対だ!」
俺はユピテルの力を使い剣先に雷を集める。
「ならば、この雷をお前の中に入れ込む。もし約束を破るようなことがあればこの雷がお前を内側から殺す。」
今まで使ったことがないがなぜかそういうことができると俺は知っていた。いや、教わっていたが正しいか。物心つく前にユピテルーいや親父から。
俺は野村に雷を入れ込んだ。
「うっ…少しビリビリしやがる…」
「誓え!もう二度とベスを襲わないと!」
「誓います!」
野村が言うと雷は完全に野村の中に入っていく。
「ビリビリが…ない」
野村が驚いている。まぁ、もうこいつに用はないしほっとくか。
「じゃあな。ベス行こう。」
………しかし、返事がない。帰ってくるのは見物人が離れていく足音と誰かの寝息だ。ん?寝息?…まさか…寝息のほうを見ると…
「寝てるんかい?!」
そう、ベスは寝ていたのだ…仕方ないおぶって帰るか…俺はベスをおぶって帰った。
―数刻後王宮ベスの部屋―
王宮についてもなおベスは寝続けたままだ。少し疲れたのだろう。寝させておくことにする。
「てか、しっかり寝顔みるの初めてだけどかわいいなぁ。」
いつまでもこの寝顔を眺めていたいと思ったが、
「御食事の準備ができました。広間までお越しくださいませ。」
「わかりました。すぐ行きます。」
てことでいつまでも見ておくことはできないらしい。
「ベス、起きてご飯だって。」
……なおも起きない。相当疲れたみたいだ。俺だけ行くか…
広間に入った瞬間王様に
「ベスはどうした?」
と聞かれた。まぁ、そうなるな。
「疲れたようで寝ております。」
「そうかそうか。そういうこともあろうて。そしたら食べるとするかの。」
ご飯が終わり、部屋に戻ってもベスはまだ寝ていた。俺は少し怖くなったからベスの布団に入り抱き着いて寝た。この時、翌日もベスが目覚めないことなど知る由もなかった…
ベス…何があったのでしょう…
心配ですね…




