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I can tell fairy-tales.~僕は童話を語れる~  作者: 源九郎
第1章 これが異世界転移ってやつ?思ってたより殺伐なのね...w
2/2

第1話 〜時間に縛られる青年と放置プレイな異世界〜

始まりと終わりがいつも難しい。

      7月29日/日本/都内某所/時刻7時26分/気温29℃(とにかく暑い)


                 残り      4時間34分



「ピピピーッ!ピピピーッ!ピピピーッ!ピピッ...バシ!!」


 クーラーも無い蒸し暑い部屋の中。鳴り響く機械仕掛けの拷問器具、通称目覚まし時計を渾身の一撃で叩いて永眠させ無理やり暑い中また深い眠りに落ちる俺。自己紹介をしたいところだが今はその時ではないまた別の機会にしよう。では皆さんまた会う日まで...zzz


「あんたの名前なんて引っ張るもんでも無いでしょ。さっさと起きろ、ばか蓮!」


 蒸し暑い部屋で繰り出されたその重い蹴りはドスッという音をたて見事に布団の上でTシャツ短パンとラフな格好をしている青年の腹を蹴り上げた。


「うぅ...わざわざ俺の名前を紹介してくれてありがとう姉さん。あとなんの違和感もなく俺の心の声を読み取らないでよ...あと毎回毎回姉さんに蹴られたらさすがにいつか死ぬと思う」


  腹をさすりながら起き上がる蓮は弱々しく自分の実の姉の恭子に物申した。


「ばか蓮の考えそうなことなんて大体わかんのよ。それより私のありがたい蹴りがなかったら夏休み前最後の大事な学校を遅刻しかけてるのはどこの誰だぁーあぁん!?」


 啖呵きりつつ蓮のほっぺを全力でつねる。その細くしなやかな腕からは想像もつかないほどの力が蓮のほっぺたに注がれていく。


「ふひませんでした(すみませんでした)お姉ひゃま(様)のおかげで今日もきもひのいい(気持ちのいい)朝が迎えられまひ(し)た〜!」


 半ば泣いている蓮は完全に尻にひかれ忠誠の心を今日も恭子に言うのであった。正直ほっぺはちぎれるんじゃないかってレベルで痛い。マジで取れる絶対いつかこぶじいさん的な事になる。

                          

「わかればいいのよ、たく本当に朝が弱いんだから。私に{似て}容姿も良いし、そこそこ頭もいいのにどっか抜けてんのよねー」


 考えるように手を顎にあてる。実の姉である恭子(21)にこんなこと思うのはあれだが普段取るであろうポーズも中々に様になっている。髪は綺麗な黒髮が肩甲骨ぐらいまで伸びており。長い睫毛は二重の目をさらに引き立てていたあれでつけまつげをつけていないというのだから驚きである。身長は170センチと女性にしては高く綺麗なプロポーション作りあげていた。速水もこみちもびっくりだね!ただ胸が控えめ...サイズを心の声で言っても多分殺されるから黙っとこう。


 俺も姉さんに似て中々の容姿らしい。らしいってなんやねんって思ったかもしれないが俺は自分の容姿にそこまで興味がない身だしなみに人一倍気をつかったりしないし。姉さんはあの容姿だから21歳にしてファッション誌の表紙を飾ったりと結構有名人だったりするが。俺は普通の高校に通うゲームとかカラオケとかが好きで。親の影響でいやいや武術をならったりしてる高校生だからな!ぱっちり二重とかは姉貴譲りでそこは結構気に入っているけど...まぁそこはバレンタインのチョコを貰える俺と貰えない君たちの差とでも思ってくれればいいさ。ふふふ...あはははははは!あっ年は今年で16で高校2年!


「なに気持ち悪い顔してんのよさっさと着替えて早く行け!」


「はい...」


 制服に猛スピードで着替え自分の部屋を出てリビングに向かう。ちなみに蓮の家は少し大きめの一軒家で三階建ての住まいになっている、一階がリビングそして母親と父親の部屋それとゲストルーム。二階の階段登ってすぐの部屋が蓮。その奥が姉である恭子の部屋。ちなみに蓮の部屋はクーラーが無いといったが正式には壊れている。なんで壊れたかは蓮にもわからないがなぜか蓮が部屋で飲んでいた飲料がクーラーのリモコンにかかったのだ。なぜかは知らないそれを受け入れる気も蓮には全く無い。そして地下がある、珍しく地下がとても広い蓮の家は父親の趣味で格闘場になっている。


「母さんと、父さんは明日帰ってくるんだっけ?」


 制服に着替えそそくさと準備をしている蓮が恭子に問う。両親は二人で旅行に行っている、家の間取りの説明に時間をとったからこの話はまた違うとこで話すことにする。


「明日の朝には帰ってると思うよ。それよりあんた間に合うの?が・っ・こ・う♡」


「あーうん多分。今が7時50分で学校が始まんのが8時15分からだから...」


「また始まったー」


 呆れた恭子を横に蓮は独り言のように呟いた。


「この話を終わって家をでるまで2分だと考えて...俺の家から学校が徒歩で30分だけど全力で走ると約16分その途中間にある交差点が8時10分ぴったしに踏切がしまるけどそこが閉まる前に抜ければ4分前には着くし。もし抜けれなくても踏切からは3分で学校だから踏切で1分無駄にしても3分前にはつくから!」

 

 そう言い終わった蓮は凄く満足そうな狂気の顔で恭子を見つめていた。それを見てまたも呆れた恭子はため息まじりに。


「はぁーあんた時間に細かいその癖どうにかならないの?時間を考えてるっていうか時間に縛られてるっていうか...てかそのくせにいつも遅刻ギリギリなのはどうにかならないの?まぁ逆にいつもギリギリで間に合ってるのもおかしな話だけど」


「こればっかりは仕方ないよ。癖っていうか趣味っていうか。ギリギリの時間配分にするスリル!そしてそれを予定通りできた時の達成感!こればっかりはどうしてもやめれないんだよねー」


より一層狂気が満ちた蓮が自分の性癖を語る変態のようであったと後に恭子が語った。


「完全に変人ね...それより大丈夫なの?」


 若干引きつった顔で恭子が蓮に聞く。当の本人はきょとんとした顔で見つめていた。


「え、なにが??」


「時間よ、もう軽く4分ぐらい話してるわよ」


「・・・・・・・・・・」


「うわーーーー遅刻する!!!!急がなきゃ急がなきゃ!!!」


 恭子の言葉に若干のフリーズをした蓮は絶叫とともにすぐに玄関に向かい下駄箱に向かい靴を履いて玄関の扉を開けた。


「姉さん行ってきまーす!」


「はよ行けー事故んなよー」


 いつもどうりの挨拶を追え蓮は学校へ向かった。忙しなく走っていると踏切のある線路を目視した蓮。時刻は8時9分、まさに踏切閉まるギリギリを蓮は全力疾走していた。


「カンカンカンカン...」


 踏切の音が鳴り響き片方の棒が落ちる。それを見て蓮はさらに加速するそれはまるで天敵から逃げる小動物の姿、まさにそれだった。


「はぁーはぁ...大体30メートル間に合わないか...遅刻しちゃうよー」


 息を切らしながら走る蓮。手前の棒を頭すれすれで通りあとは奥の棒だがもう蓮の頭の位置と同じぐらいまできていた。正直な話棒が降りてきたらそれをひょいっと飛んでしまえばいいだけなのだがそれは蓮と踏切の今までの戦いで一度もしていないいわば暗黙の掟だった。なにより踏切ごときに時間をとられる事が蓮は嫌だった。残り一歩ギリギリ踏み込めないと諦めて戻ろうと思ったその瞬間。


「カチッカチッカチカチッ...」


 蓮の頭の中に時計の秒針の音が鳴り...そして止まる。その瞬間蓮の周り違和感が生まれた。


「カンカンカ................ンカンカン」


 一瞬本当に一瞬だが蓮は感じていた。届かないと思った足が踏切を越えて向かいの道に出ていた。その違和感をまるで自分の周りの時間が。


「今、一瞬止まった?」


(時間に追いやられる感覚はよくあるけど。時間が止まる感覚なんて本当に?でも今確かに俺の周りが...止まった気が。本当はじっくり今の一瞬を考えたい大体2時間ぐらいで。だけど今は...)


「遅刻するー!うぉおおおお!」


 これから始まる世にも不思議な出来事に急ぐかのように蓮は足を運んだ。

まさかの異世界転移とかいってー1話目で異世界いかない奴ーーww書いてて一番盛り上がったのが頭おかしい高校生が踏切とタイマン張るとかわけわかめな話奴ーーwwはぁ...こんなはずじゃなかったけどまぁ入り方が大事だよね。

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