一人ぼっちの私
寝ていると、上に物が置かれる感覚に目が覚める。
「ん。」
そこは昨日の夜までなにもなかったはずなのに、一晩でごみ溜めのような臭いと、自分を囲うようにゴミが散乱していた。
「またか。」
私には親がいない。
私にはお金がない。
私には住んでる家もない。
だけど、そんな毎日を繰り返していた私にも家族と呼べる人ができた。
とても優しくて、私を『一人』と呼んでくれた。
そんな彼に、私は一生尽くしていこうと思う。
私の家族を、私の『一人』を。
先に戻っていろと言われたので素直にその通りにした。
ホテルに戻るにしても少しだけ遠くて、ちょっとだけぶらぶらと歩いていた。
その時だった。
「おっと、ここに触れる空気があるぞ。」
「ほんとうだ。」
ドゴン、と鈍い音とともに腹部に痛みが走る。
「へへ、あっれ~?空気が下にいったな!」
ドゴン!今度はさっきよりも強く。
「くはっ。」
思わずさっきの料理を出してしまった。
「きったね。空気なんだからはいてんじゃねぇよ!」
その後も暴力は続けられ、ついに私は気を失ってしまった。
少女の希望はどこへやら。いよいよラストパートになります。
たまたま読んでくださった方は有難うございます。




