友引学生 トモビキガクセイ
ある、田舎町蝉が鳴く季節…。
なま暖かい風が顔をそっと撫でるように吹き抜ける。
高校生のケータは時計を気にしながら、肝試しをやっている友達を待っていた。
「遅いな。」
ケータは一人で廃校の前に残されていた。
「オーイ。」
二回の窓から手を振る友達の姿があった。
ケータは何も疑うことなく手を振り返す。
その時後ろからポンと肩を叩く人影があった。
恐る恐る後ろを見てみると友人のソーマだった。
「あれ、お前今二回からてを振らなかった?」
「俺、二時間前からお前の後ろに立ってて、何度も呼びかけてたんだぞ。」
おかしい、待てよ自分は三時間も待っていたような気がする。
それに確かに二階の窓から手を振ってきたのはソーマだ。
時計を見た週間にそれはわかった。
時間が止まっている。
「この時計止まっている。」
「だから?」
ソーマは何ら不思議ではない様子。
しかし、ソーマも思い出す確かに一時間前に、二階の窓から手を振った記憶。
その、二人は教室に行ってみた。
そこはにあったのは血みどろのソーマの死体。
「はは、俺そう言えばここで殺人鬼に出くわしてた。ほら、そこにいるじゃん。」
「え?」
ロッカーから殺人鬼が出てきてケータも道ずれに。
翌日、警察にその犯人は捕まる。
昨日の日付を見た警官はボソっと口を開く。
「友引か…。」