白い結婚を望んだ夫が、その直後に私を抱こうとしてきました
「君を愛する事はない」
結婚初夜の寝室でそう宣言した夫に押し倒されています。
「待った! 今、『君を愛する事はない』って言ったでしょう!」
正直、やる気満々で結婚したのに、寝耳に水だったけど、愛するつもりがない夫に抱かれるつもりは私にもない!
「せっかく結婚したんだから、愛せなくてもしといた方がお得じゃないか?」
んん? なんで身体の関係が2個買うと付いてくるオマケみたいに扱いになってるの!?
あ、ちなみに転生者なので、おまけ商法には詳しいです!
「愛人がいるとか、子供作っちゃいけないとかで、ちゃんと白い結婚を守れる男は偉いよね。俺は違うから」
違うってなんだ違うって!
「王子様、あなたの意思で愛する事はないと私と白い結婚を望まれたのでは?」
「違うよ。医者から興奮しすぎると俺の持病が悪化して心臓が止まるかもしれないって止められたんだ」
「それ絶対に守んなきゃいけないやつぅぅ!」
よく見ると王子の顔が青ざめて脂汗が浮いているような気がする。
く、苦しいんじゃないの?
「王子、今は辞めましょう! 落ち着いたらいくらでもできますから!」
「ダメだよ、君と出会ってから、この日が楽しみすぎて、日に日に心臓の音が大きくなる。僕は君に狂わされてしまったんだ……。ついに、昨日ドクターストップが掛かった。待てば待つ程持病が悪化して、君を抱くことなんて出来ない」
うおー!
溺愛のセリフが、ついこの前までいた、前世の老人ホームと被るー!!
この王子、やばい!!
押し倒そうとする王子を押し戻そうと触れている身体から感じる鼓動に神経を集中させた。
尋常じゃないくらい、鼓動が早い!
どうしよう? このままじゃ本当に王子が死んでしまう!
なんとか、王子を落ち着かせないと!
「王子! 聞いて下さい! 実は私、昔、男だったんです!」
「え?」
王子の動きが止まって私を見る。
「こんなに可愛いのに、オトコ……」
ヒューッ
息を吐く音がして、王子の意識が遠のく。
あ、興奮が収まったみたいだけど、心臓も止まったかも。
「王子ィィーーーー!!」




