表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/310

自分の価値

 かつての自分は

 存在価値が

 見い出せなかった

 自分が大して

 生きているうちで

 価値がある人間とは

 とうてい思えなかった

 それどころか

 おれみたいなバカは

 死んだ方がいいのではないかと

 そこまで追い詰められた

 こともあった


 それが今では  

 おれを取り巻く環境が

 随分と変わった


 おれがもしも

 今すぐに

 あの世に逝くことがあれば

 あとに残された

 人たつが

 その身を切られるような

 深い哀しみと

 辛さと

 寂しさで

 胸がいっぱいに

 なってしまうだろう


 おれが今すぐにでも

 あの世に逝ってしまったら

 中には精神状態を

 おかしくして

 しまう人も

 現れるかもしれない


 かつてはおれ一人きりだった

 おれを取り巻く環境も

 だいぶ違ってきた


 かつては自分が

 そんなに影響力があって

 存在価値がある

 人間とは

 思えなかった


 おれが黙って

 ある日突然のように

 消えてしまったら

 みんな心配するだろうし

 心労がたたって

 早死にする人も

 現れるかもしれない


 だからおれは

 今すぐには

 あの世に旅立つ訳には 

 いかなくなった


 おれは死んだりしない

 ずっと生きてやる

 それもおれに期待してくれて

 大事にしてくれる

 人たちの為でもあるんだ


 おれの命は

 みんなのモノだ

 おれ一人の

 モノではない

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ