第三話 深淵之竜
俺は火竜を倒して相当レベルが上がったが、俺達を襲った奴にはまだ遠く及ばない。それにまだ目標レベルまで到達してないのでやることは変わらない。
『兄さん…強くなったな。俺達は兄さんの役に立ってるだろうか…?俺、時々思うんだ…いつか俺達に愛想尽かしてどっか行ってしまうんじゃないかってね…』
『お兄ちゃん…』
『そんなことないさ。俺はお前達を宝のように思っている。それに母さんからお前達のこと託されたからな。見捨てるような事はしないさ』
『そっか…』
久しぶりに弟の素直な気持ちを聞いた気がする。弟は普段あまり喋るタイプではない。それがこうして自分の気持ちを素直にぶつけてくれると兄として嬉しく思う。これからもこういった場は必要だと思う。
これでより一層二人を護らなければならないと思った。しかし、現状片時も離れないようにはしているがもし万が一俺がいない場合二人では対処できない事もあるだろう。その為に二人に特別訓練をする事に決めた。
二人にその旨を説明し、承諾してもらった。二人も望むところらしく、やる気は十分にある。これは扱き甲斐がありそうだ。
数分後二人は地面に伏せていた。
『キ、キツすぎる…』
『疲れたよ〜…』
二人は思いの外耐えてくれた。やはり先の戦いで力になれなかったのが効いているのだろう。俺としてはそんなに焦らなくてもいいと思うのだが二人の為に頑張っている以上自分も頑張らなければならない。
そしていつしか俺のレベルも目標に近づいてきていた。
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種族:影竜
名前:無し
レベル:976
スキル:影移動 影召喚 ???
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相変わらずスキル欄に???があるのだがもはや気にしていない。その内分かるだろう。
それに後数週間もすれば目標レベルの1000に届くだろう。
ここ最近は経験値が貰えることが多かったので一気にレベルアップ出来たがそれまでは地道に貯めていた。
このままだと数百年単位で長くなると覚悟していたのだが俺はチャンスを得た。
これを機に成長し、奴に復讐を果たす。
そしてついにレベル1000を超えた。その途端に俺の体に変化が起き、いつしか人間の姿になっていた。
黒髪黒目のイケメンで身長も人間にしては高い180センチだった。
弟や妹に心配されたが進化したと言うと喜んでくれた。まぁ実際進化かどうかわからないけど。
しかし、内包する魔力量も倍以上に増え確実に強くなっていっているのを感じる。
そして今のステータスは…
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種族:深淵之竜
名前:無し
レベル:∞
スキル:影移動 影召喚 深淵之竜
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このように種族が変わっており今まで見えなかったスキルも見えるようになっていた。種族とスキン共に聞いた事のない名前だが、スキルの権能を見てみるにチートだと思われる。
このスキルの内容は実際使ってみて感覚を掴むとする。
そしてせっかく人間の姿になれたのでこれを機に人間の街にも顔を出しに行く予定である。
冒険者や騎士団、それに学園もあるみたいだから是非とも行ってみたいものだ。
しかし、これには一つ問題がある。俺一人でしか行けないと言うことだ。
妹たちは種族の進化はしておらず人間の姿になる事は出来ない。
そこで俺が人間の国に行っている間は留守なのだが、俺が学園などに通うとなったら帰れない可能性があるのだ。
しかし、そんな俺の心配は杞憂だったようで妹たちもそろそろ独立を考えていたそうだ。
本来、竜ならば今の肉体年齢だととっくに独立しているのだが俺達は特殊な過去を持っているのでその限りではない。
俺は二人を安心して送り出せるようにしっかりと鍛えてから人間の国に行く事にした。




