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死んで、転生して、影竜になった話。  作者: いなさと
第一章 王都カラリナ学園
2/4

第二話 火竜

 あれから数年が過ぎ、俺達は大人になっていた。弟も妹も大きくなり会話ができる様になっていた。

 3人で狩りをして今までやってきたのでみんなそれなりに強くなっていた。俺の今のステータスはと言うと…


ーーーーーーーーーー

種族:影竜


名前:無し


レベル:32


スキル:影移動 影召喚 ???

ーーーーーーーーーー


こんな感じであまり変わってない。レベルも上がってはいるが強くなっていってると言う実感はなくほぼ無視している。しかし、影移動と影召喚は便利で影ならばどこへでも行けるし影召喚を使えば二人を連れてくることもできる。


 とりあえず今は古城を拠点にしており、辺り一体は俺達の魔力で充満しており凶悪な魔物が出現する事が度々あった。そいつらは俺らが倒し、経験値兼食糧になっている。


 そして影召喚にはもう一つチート級の能力があり倒した魔物を幽霊化させて召喚する事が出来る。これは大量の魔力がいり、今はまだ頻繁に使えないがもっと強くなれば軍隊を作る事が出来る。


『兄さん、また人間達が来たよ…』


『そうか、じゃあ妹を呼んできてくれ』


『はいよ』


 最近よく人間達がレイドを組んで攻めてくるようになったのだ。なのでいつも3人で返り討ちにしているのだが、中々諦めてくれない。わざと死者を出していなかったのだがそろそろ限界だろう。俺は腹をくくり人を薙ぎ払った。

 はじめての死者がでていつも以上に慌てて逃げ帰っていった。

 それから死者が大量に出たのが効いたらしく人間達は諦めたようだった。


 それから数日後今度は膨大な魔力と強大な気配を放つ何かが近づいてきていた。警戒心を強めその方向を見ているとメカメカしい天使のような魔物が来ていた。

 これは人間が召喚したものらしく人間の定めるランクで言えば俺達と同レベルらしい。


 そんなことよりも俺達はこいつを倒すために3方向に展開し、相手を囲み込む。これはいつも狩りで使っている戦法だ。しかし、いつもとは違う手強い相手だと予想される為すぐには攻撃をしかけない。

 相手の出方を伺い、隙を見せたところで全員で叩く。が、天使は3方向全てに光線を放ち俺達は分断された。

 天使はまず妹はを狙い、仕留めようとしていたので俺は飛び上がって天使の頭を掴み地面に叩きつけた。

 すぐに起き上がってきたが弟が準備していたブレスを真っ向から食らった。

 

 それでも尚立ち上がり妹を殺そうとするので魔力で強化した鉤爪で頭を潰した。そうすると流石に死んだらしく力を失って倒れた。


 俺はこいつを影召喚で眷属化し、なんとか手に入れる事ができた。多少苦戦したが大きな利益に繋がったのでよしとしよう。

 しかし、この程度で苦戦しているようじゃ先が思いやられる。母さんの生死を確認するにもある程度の強さは必要だろうしこの二人を任されているのだ。誰よりも強くならなくてはならない。

 俺の雰囲気の変化に気が付いたのか妹が話しかけてきた。


『ごめんね…私が油断したから…』


『そんな思い詰めることないよ、誰にだって失敗はあるんだから次は上手くやれればいい』


『うん、ありがとうお兄ちゃん』


 そして俺は人間とメカメカしい天使を倒した事でかなりレベルが上がっていた。


ーーーーーーーーーー

種族:影竜


名前:無し


レベル:120


スキル:影移動 影召喚 ???

ーーーーーーーーーー


 天使の経験値が相当大きかったらしい。まさかこんなに早く3桁に行くとは思っていなかった。

 俺はレベルが3桁になって特に変わらなかったのでレベルの上限があるのなら1000だと予想している。とりあえずそれを目標に今は頑張っていこうと思う。

 それに最近は魔法も使えるようになったので戦術の幅もかなり広がりレベルを上げやすくなっている。


 そこからはかなりペースアップしてレベルリングをした。

 前までいた古城は捨て、新しく水辺に住処を移し魔法を駆使して強力な魔物を倒していった。


 そんなある日俺達3人の前に一匹の竜が現れた。


『これはこれは…俺の縄張りを荒らす奴がいると来てみれば影竜が三体も、珍しいねぇ…』


 こいつは全身深紅の鱗に覆われており体も俺達の数倍はでかい。幼少期に母さんに聞いた事があるのだがこれが火竜と言う種類なのだろう。火竜は個体数が多く強い個体もかなり多いらしいのだ。


『すまない、ここがあなたの縄張りだと知らなかったのだ。どうか許してはもらえないだろうか』


『無理だな。この世から消してやる』


 どうやら許してはもらえないようなので、やむなく戦闘に

備える。いつもみたいに3人でやろうとも思ったが相手が悪く俺一人で戦うことにする。無理言って二人を下がらせて火竜と対峙する。


『おうおう、その真っ直ぐな瞳が歪むのが楽しみだなぁ…』


 俺は自分のスピードを活かし、相手を翻弄する作戦で行く。案の定火竜は俺の動きが目で追えてないらしく身動きできていない。背後に回り込んで強化した鉤爪でうなじを狙ったのだが、直前でこちらに振り向き準備されていたであろうブレスを撃ってきた。

 俺は咄嗟に翼で無理やり方向転換をしてギリギリ躱した。


『やるねぇ?でも動きはみえてるぜ』


 俺はとりあえず距離をとり魔法で攻撃する。魔法は一応全属性使える為、どんどん魔法をぶつけていく。


『おいおい、影竜のくせに全属性使えるのか…?あ〜なるほど。お前あれかユニークだな?クク…噂は聞いてたがここまでとはな…』


『ユニークだと?それに噂だって?どこで聞いたんだ!』


『それは言えなぁな?』


 相手は余裕を見せているが着実にダメージは蓄積されているはずだ。そこを突いて全力のブレスをぶつける。

 俺のブレスは弟や妹のブレスとは違って幾つもの属性が混ざり合って漆黒となり、まさに破壊光線だった。


 俺のブレスで右半身が消し飛んだ火竜は虫の息で何かをしゃべっていた。


『クク…ユニークがここまで強いとはな…噂は竜種全体に広まってるぜ…それにお前達を探してる奴もいるらしい…』


『それは本当か!?おい!』


 火竜は生き絶えた。そして物凄い経験値が入ってきた。

 俺は母さんが生きているかも知れないと言う希望を抱き内心喜んでいた。


ーーーーーーーーーー

種族:影竜


名前:無し


レベル:756


スキル:影移動 影召喚 ???

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