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詩の目次

昨日と今日と明日と

作者: 冬野三月

昨日のニュースの“明日の降水確率なんパーセント”という数字は今日の雨に掻き消えて、灰色の空からは透明な雨がザアザアと降っている。

たった二十時間ほど前の吸い込まれそうな青天からはうって変わって、世界は別の顔を見せてくる。

昨日の世界が嘘のようで、なんだか途方に暮れてしまった。

僕だけがみんなに取り残されているようで。


世界は深い暗い、海の底に沈んでいく。

海底からは、浮かび上がるように漂う無数の光の粒子がまたたいて、きれいだ。


海の変化に耐えきれず、魚たちは死んでいく。

生きようとして、死んでいく。

今日の雨は重く降り続いて、街は溺れていく。


時間を記憶の波からすくいだして、光の粒子にかざしてみる。

なにも起こらない。

光が反射するでもなく。

まして雨がやむはずもなく。

目前にはただ暗闇を照らすだけの光の広がり。

きれいだ。

その瞬間を目にしてる。

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